「新世界菜館」のカレーメニュー

2001.05.07 227号 3面

東京は千代田区神保町、約三〇軒のカレー専門店がひしめく激戦区に、思わぬ伏兵が現れ話題となっている。上海料理を軸に創業五〇年の老舗「新世界菜館」の「カレーライス」(九〇〇円)である。昨年4月、ランチメニューに加えたところ、一日五〇食売る人気ぶりだ。

カレールーは、カレー粉と小麦粉をサラダ油で炒って、豚がらと鶏がらの清湯スープと合わせたもの。具材はシンプルに豚バラ肉と玉ネギ、ニンジンのみ。中華スープで作る“中国料理店の定番まかない食”を、そのまま提供している。

給食のカレーを思わせる、あっさりと昔懐かしい味は、年輩や女性からのオーダーを集め、「あまり前面には出したくない」という隠れたヒットを呼んでいる。

これに中華スープとサラダがセットで提供されるほか、メニュー表には未掲載だが、「カツカレー」や「カレーラーメン」もオーダーできる。ディナータイムの宴会客からは、締めの一品にミニカレーを指定されることも多いという。

◆傳健興店主の愛用食材 S&Bカレー

「カレー粉は創業以来一貫してS&Bカレーを使っています。浮気はありません」と傳健興店主。

「日本人に一番慣れ親しんだ味だと思いますが、個人的には炒った時の色と香りが好きです。赤みがかって粉っぽさがない。愛用というよりは、一番使い慣れているというところですね」という。

▽「S&Bカレー」(エスビー食品(株))=三十余種の天然スパイスをブレンドし、独特で微妙な深みのある色と香りを引き出す粉末状の純カレー。

四〇〇g缶、二kg缶、一〇kg缶がある。

◆「新世界菜館」=東京都千代田区神田神保町2-2、電話03・3239・3321

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