ラーメン特集:主要メーカーのキーマンに聞く=アリアケジャパン・月足太維助氏
◆アリアケジャパン(株)常務取締役営業本部長・月足太維助氏
ラーメンは不況に強い。しかし外食店全体で来店客数が減っているのは事実で、ラーメン店もいかに差別化するのかで頭を悩ませている。トッピングに工夫するところも出てきた。
またチェーンを中心に、価格が下がる傾向がある。これまでチェーンからわれわれメーカーへの要望は、まず品質がぶれずに安定していること、そして炊き出しに近いもの。そして最近はプラス「品質を下げないでコストパフォーマンスの良いものを」といわれる。味もあっさりタイプが要求されることが多いようだ。
ただ、価格に関して言えば、安くても胃袋が増えるわけではない。むしろ高齢化で胃袋産業としては減っていく。ラーメンは七〇〇〇億円市場といわれるが、これ以上大きく伸びることはないだろう。
一方、病院や学校などでは、ハンドリングが楽になったことで、ラーメンがメニューに増える機会はあると思う。
弊社は天然素材の調味料メーカーとして、品質には皆様から定評をいただいている。取引先は、各営業マンが足でこつこつと顧客を開拓しているため、規模の小さなお店はまだターゲットになっていないという現状もある。そのため今後は問屋ルートでの取引も検討中で、小袋対応やパンフレット作成といったPRにも努めていきたい。
◆わが社の一押し製品 「行列自慢シリーズ」
有名店の味を再現した人気のシリーズ。主な売れ筋は、博多とんこつ、東京醤油、札幌みそなど。
他社との違いは、味や香りを計数的に分析して、直ちに同等品を作り出す弊社の優れた技術。畜産系エキスを原料とした天然調味料のパイオニアとしてだけでなく、こうした計数的な管理手法によって、弊社では製品の均質化を実現し、大手チェーンや加工メーカーから高い評価を得ている。
◆アリアケジャパン(株)(東京都渋谷区恵比寿南三‐二‐一七、電話03・3791・3350)