古米の脱臭でコスト削減を 寿商会、加工無洗米の普及PR
古米臭の脱臭技術を開発し、加工無洗米の製造を手がける(資)寿商会(長野県千曲市、電話026・275・6333)は、稲作の不作で米価が高騰しているため、多量にコメを使用する外食産業などに対し、コスト削減手法として古米による加工無洗米の受注活動強化に乗り出した。
同社の加工無洗米の特徴は、マイクロ波によるα化処理と真空冷却乾燥を連続して行うことで古米特有のにおいを脱臭するもの。水分活性値が〇・九三以下で加熱処理をしているため安全性が高く、無洗米のため洗米、浸漬の必要もなく炊飯時間が約二〇分程度と短いのも利点だ。
古米臭の原因物質であるヘキサナール(A)とペンタナール(B)を14年産生米(玄米保管)指数一〇〇とした場合、8年産生米(A二七〇、B三一一)が、同年産を加工処理すると(A一二一、B一二九)に。11年産では(A一七二、B二二三)が(A一一二、九四)にまで低下し、五割程度脱臭することができる。
新米に比較し安価な古米を加工処理で脱臭し、ブレンドして使用することで米飯コストをかなり引き下げることが可能。外食産業などのコスト削減につながるものとみて受注活動を活発化させている。
同社は、試料米(玄米)持ち込みによる試作も受けている。