第8回業務用加工食品ヒット賞・給食・惣菜:から揚げの素No.1(日本食研)

2004.09.06 290号 13面

◆軟らかから揚げ

■作り方/(1)鶏もも肉を一口大にカットする。(2)「から揚げの素No.1」と同量の水を入れてかき混ぜる。(3)(1)を(2)につけ、一七〇~一八〇度Cの油で揚げる。

■ポイント/黒コショウやニンニクで下味をつけるなど独自工夫もよい。

◆ちぎり揚げ

■作り方/(1)鶏むね肉の粗びきミンチ、ささがきゴボウ、玉ネギみじん、ニンジン千切りを混ぜ合わせる。(2)「から揚げの素No.1」と同量の水を入れてかき混ぜる。(3)(1)を(2)につけ、一七〇~一八〇度Cの油で揚げる。

■ポイント/大小のスプーンを使い分け、ちぎり揚げのサイズを変える。

◆カレイのから揚げ

■作り方/(1)カレイの切り身を用意する。(2)「から揚げの素No.1」と同量の水を入れてかき混ぜる。(3)(1)を(2)につけ、一七〇度Cの油で四分揚げる。(4)カットしたトマトを炒め、甘酢と合わせ、カレイにかける。

■ポイント/あんかけ甘酢が固まらないうちに炒めたトマトと合わせる。

◆チキン南蛮

■作り方/(1)鶏むね肉を観音開きにする。(2)「から揚げの素No.1」と同量の水を入れてかき混ぜる。(3)(1)を(2)につけ、一七〇~一八〇度Cの油で揚げる。(4)最後に甘酢にくぐらせ、タルタルソース、パセリを盛り付ける。

■ポイント/ジューシーなチキンとサッパリ甘酢・タルタルがマッチ。

◆ふっくら軟らかを追求

唐揚げは、調理方法の幅が非常に広く、いろいろなタイプの商品が作れる。ふっくら軟らかなタイプ、片栗粉をまぶしたサクサクタイプ、衣が薄くパリッとしたタイプ、ゴツゴツとクリスピーなタイプなど、いずれもおいしく、それぞれの良さがある。

しかし、業務用から揚げ衣が惣菜・給食市場で活用される場合、大前提として「お客には揚げたての唐揚げを食べてもらえない」という宿命がある。

「から揚げの素No.1」は、それを念頭に「ふっくら軟らか」の魅力を追求して開発した水溶きタイプのから揚げ粉である。同製品で作る唐揚げは、時間がたってもおいしさが健在。不動の人気を誇っている。

さらに、同製品の重要な特徴として、「肉汁を逃がさずに揚げる特性に強い」という点が挙げられる。通常「唐揚げはフライヤーの油がいたむ」とされているのは、フライ中に衣を通して大量の肉汁が油の中に逃げ出すからである。温かいうちは多少肉汁が逃げた肉でも軟らかいが、冷めた後のジューシー感には格段の差が出る。また、肉汁を逃がしたフライ油の劣化は非常に早い。

専門店などでは、肉汁の流出を防いでジューシーに仕上げようと、衣に卵を混ぜたり、二度揚げをしたり、ベテランの職人が絶妙の揚げ加減を見極めたりなど、試行錯誤の工夫がされてきた。しかし、同製品を活用すれば、そのような手間を省き、肉汁を逃がさずジューシーに揚げることができる。

さらに、肉汁が逃げないということは、揚げ縮みがなく歩留りが高いということでもあり、最終コストを大幅に引き下げるメリットを享受する。また、肉の下味付けは基本的に一切不要で、肉にから揚げ粉と水を二割ずつ直接混ぜ込むだけという簡便な仕込みを実現している。

そして、素材本来のおいしさを生かす目的から、きつい香辛料や個性ある調味料に頼ることなく、くせの無い味設計に成功している。発売二五年以上の現在も売上げが伸び続けている実績は、幅広い客層が食べ飽きず繰り返し購入している何よりの証拠だ。

また、同製品は汎用性にも優れる。素材を生かす味の設計はさまざまな食材にマッチし、下味不要で簡単に衣付けできる。そして、ふっくらとした衣はあんかけやソースとのなじみもよい。ベストセラーかつロングセラーということは、さまざまな応用ノウハウを蓄積しているということでもある。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら

関連ワード: 日本食研