ラーメンチェーンさんぱち、海外戦略強める 今春香港に2店目
札幌を代表するラーメンチェーン、(株)さんぱち(札幌市豊平区、電話011・837・3838)は、東アジア、アメリカなど海外戦略を強めている。昨年9月海外一号店として出店した香港・九龍地区に続き、今年春には香港二店目、さらに8月ごろをめどに中国・瀋陽市や、米国・ニューヨークにも進出を計画しており、海外攻勢をさらに強める。
昨年出店した香港店は、現在、一日平均でラーメン四〇〇食を販売、月間一〇〇〇万円の売上げと好調な動き。一号店の成功をバネに、春には二号店、さらに数年内に三~四店を構えた後、香港でのFC事業にも取組む。また、中国本土へは8月、瀋陽で建設中の大型ショッピングセンター飲食ゾーンに一号店を出店、これを足がかりに北京、上海、大連など多店化し、中国本土でも数年内に三~四店体制としたい考え。
中秀世社長は「おそらく中国は、〇八年のオリンピック、二〇一〇年予定の上海万博くらいまでは活況となる。当社もそのときまで中国市場でフェースを取っておきたい」と東アジア市場に狙いを定める。このため、同社では日本語の話せる中華料理職人を採用し、札幌本社に呼び、住込み研修を実施、本格進出の主力スタッフとして中国へ派遣する計画だ。
一方、アメリカへの出店は、年内ニューヨークに開業予定のラーメンテーマパークへの誘致をうけ、北海道代表のラーメン店として出店する。「現地ナイズして味を変えることなく、札幌ラーメンの特徴であるコシがあって濃厚、ボリュームがある、決して妥協しない本場の味で勝負する」(中社長)と意欲的。
六〇店を構える国内展開でも、昨年12月青森県内二店、愛知県、道内・函館市のほか、この1月も横浜へ出店するなど多店化を加速している。