業務用加工食品ヒット賞・中華:四川風炒めソース(富士食品工業)
■中華部門:「四川風炒めソース」 富士食品工業(株)
◆中間のニーズにマッチ
富士食品工業(株)(横浜市港北区、電話045・545・2584)の「四川風炒めソース」は、中国四川料理の調理方法をもとに、ピーシェン豆板醤、米黒酢、紹興酒を加え、さらに辛み付けに粗びき唐辛子を使用した、液状ストレートタイプの合わせ炒め調味料だ。調理方法は、肉、魚、野菜など、さまざまな素材と炒め合わせるだけ。手軽に無駄なくスピーディーに本格的な四川風中華料理を実現できる。
同製品の発売は昨年9月。それまで中華料理の調味料市場では、麻婆豆腐、エビチリ、回鍋肉など料理個々の専用ソース、または基礎調味料としてスパイスミックスが、他社先行でラインアップされてきた。だが、専用ソースは簡便な半面、特定料理に限られるイメージが強く汎用力に欠けるきらいがあり、スパイスミックスはプロ仕様のベースタイプが多く、素人には扱いにくい、などの指摘があった。
四川風炒めソースは、その中間ニーズにこたえるため、汎用性と本格感を同時訴求する即戦力調味料として開発された。
合間を縫った提案は、「炒め合わせ素材は自由自在」「辛みニーズに即対応」「料理名の冠に四川風をうたえる」などの使い勝手が好評を獲得。事業所給食、居酒屋、レジャー飲食、惣菜などのユーザーから引き合いが強まるとともに、ユーザーが独自に四川風料理を開発する機運が高まり、狙い通り製品が独り歩きする好結果を得た。
このヒットに乗じて姉妹商品を拡充。さらなる本格志向を訴求する香味油として「麻辣油」、手軽な専用ソースを求めるユーザーに対し「四川風麻婆ソース」を投入した。四川風炒めソースを軸にプロ仕様と即戦力の両商品が脇固めとなり、四川シリーズの使い勝手は盤石と化している。
「麻辣油」は、花椒の辛さ(麻)と唐辛子の辛さ(辣)を混ぜ合わせた、鮮やかな赤色が特徴の辛み付け専用油。麻婆豆腐や担々麺など四川料理の辛み付けや仕上げ油に最適。
「四川風麻婆ソース」は、ピーシェン豆板醤と花椒油をベースに豆鼓、紹興酒、甜麺醤を加え、辛み付けに粗びき唐辛子を加えた四川風麻婆豆腐の専用ソース。
現在、卸、ユーザーからは四川シリーズに続く第2弾の製品開発を求める声が上がっており、同社は近々、それにこたえる新シリーズを発売する予定だ。
規格=1100g×8本
◆油淋鶏 鶏唐揚げ薬味ソースがけ
作り方/(1)鍋にサラダ油を熱し、1cm角にカットしたパプリカ、ピーマン、ニンジンを炒め、合わせだれ(四川風炒めソース、水、ごま油)を加えて薬味ソースとする。(2)皿に鶏唐揚げを盛り、薬味ソースをかけ、白髪ネギと紫玉ネギスライスをあしらう。
◆辣香炒海鮮 海鮮と季節野菜炒め
作り方/(1)エビ、イカ、ホタテに塩、卵、片栗粉をまぶし、油調する。(2)鍋にサラダ油を熱し、季節野菜、ベーコンを炒め、(1)を加えて炒め合わせる。(3)四川風炒めソースを加えて調味し、水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、仕上げに麻辣油を加えて火を止める。
◆魚香肉絲 豚肉の四川風唐辛子炒め
作り方/(1)豚肉は細切りにし、片栗粉、卵をまぶし油調する。(2)鍋にサラダ油を熱し、細切りにしたタケノコ、椎茸、長ネギを炒め、火が通ったら(1)を加え、四川風炒めソースを加えて混ぜ合わせる。(3)均一に混ざったら、仕上げに麻辣油を加えて火を止める。
◆辣爆鶏丁 鶏肉の辛味角切り炒め
作り方/(1)鶏肉に塩、卵、片栗粉をまぶし、油調する。(2)鍋にサラダ油を熱し、(1)の豚肉、長ネギ、クルミ、グリーンピースを加えて炒め合わせる。(3)火が通ったら、四川風炒めソースと水を加えて調味し、仕上げに麻辣油を加えて火を止める。