メニュートレンド:迫力満点の繁盛丼、海老穴子丼・うに丼 「一味禅」
低価格の丼専門店が増える中、「安い・多い・うまい」の三拍子で大繁盛している店がある。大阪は谷町の「一味禅」がそれ。ランチタイムは、各種丼メニューが500円から用意されており、どれも驚きのビッグサイズ。中でも「海老穴子丼」(800円)と「うに丼」(1000円)は、迫力満点の大人気メニューだ。
大阪の谷町は、梅田や難波などの繁華街からははずれた、ビジネス街と住宅地が混在する地域。当然ランチタイムは、周辺のサラリーマンやOLが対象となるが、週末は、評判を聞きつけて遠くからやって来るファミリー客も多い。
この店のランチメニューは、丼15種類と定食2種類。価格は、並天丼500円からだが、並とはいえ、エビ2尾に野菜など4種類の天ぷら入り。さらに、人気メニューの海老穴子丼ならば、丼からはみ出すほどの大きなアナゴの天ぷらが添えられている。丼自体も、直径約25cmのビッグサイズだから、その迫力はまさに圧巻。
そのほか、海鮮を使った丼メニューも多彩に用意されているが、ダイナミックな提供方法で大人気なのがうに丼。ウニが木箱ごとドンとのせられて登場する、ぜいたくな一品。
また、安さだけではなく、おいしさを追求して工夫しているのも魅力。まず、天丼のつゆは、一般的な薄味ではなく、コクのあるタイプ。カツオと昆布のだしに、みりんや醤油を加え、4時間煮詰めて仕上げるという。さらに、天ぷらの衣には、山芋のほか10種類ほどの香辛料を加えて、風味豊かでフワッとした口当たりに。海鮮丼などに使用するたまり醤油も、自家製でアレンジしている。
「味・ボリューム・価格ともに、自分が客として納得できる内容を提供したい」と田村達雄店主。5年前にカウンター10席の店からスタートし、行列ができる店として口コミで評判に。広い店舗に移った現在では、夜の宴会メニュー(1人2500円~)も可能になり、昼の客が夜も利用してくれるという。
「日々お客さんの増加を感じる」と言う田村さん。店側のサービス精神が、客のハートをガッチリとつかんでいるようだ。
◆「一味禅」(大阪市中央区谷町5‐6‐4、電話06・4304・1621)開業=2001年8月/営業時間=午前11時~午後2時30分、5時~10時30分、日祝休み/坪数・席数=約60坪・約150席/客単価=昼700円、夜3000円/1日来店者数=昼250~300人、夜130~150人/平均月商=約1000万円/スタッフ=昼夜各10人