旬を彩る!冷凍切身魚のススメ(21)メルルーサ

2007.06.04 329号 20面

タラ目メルルーサ科の硬骨魚。ヨーロッパやアフリカ、南北アメリカ大陸の大西洋岸を中心に、世界的に分布し、大陸棚斜面の水深100~800mの深海に生息する。体は細長く、腹側は白く、背は青灰色で、体長1m以上に達するものもある。世界各地で漁獲され、利用されている重要な海洋資源で、味はスケトウダラによく似ている。日本近海ではとれないが、手ごろな価格のため、白身魚のフライやムニエル、漬け魚などに、広く利用されている。脂肪が少なくヘルシー。

西洋料理でたいへんよく使われている代表的な白身魚。したがって、洋食メニューなら何でも使えるが、味が淡泊でクセがないので和食や中華にも、もちろん使える。味はスケトウダラによく似るが、加熱しても魚体がわりとしっかりしているので、複雑な工程をともなう凝った調理法にも対応しやすい。原価的にも魅力的な魚で、使える魚の限られる洋食メニューに重宝する。

一番おいしい調理法は、やはり油を使った洋食系メニュー。それも白身魚のフライによく使われるように、フライが代表的で、この魚の特徴を生かした食べ方。淡泊な白身が、揚げた衣の油によってひきたてられる。食べごたえとボリューム感も付加され、洋風主菜向きの一品となる。

もちろん、この魚のひきしまった白身は、ソテーやムニエルなどでもおいしく食べられる。

フライでも、ソテーやムニエルでも、魚の味自体は淡泊なので、ソースを工夫することによって、さまざまな味が楽しめる。トマトソースやバターソースなど、どんなタイプの味付けでも相性は抜群だ。醤油系の和風味のソースや、あんなどでも、おいしく食べられる。また、ソテーしたものに普通にソースをかけて食べてもよいし、ソテーしたものをソースといっしょに煮込んでも味がよくついておいしい。

皮目があまりきれいな魚ではないが、衣をつけたり、ソースをかけたりすることで、見た目も美しくなる。価格的にも洋食のランチメニューなどにうってつけの食材であるといえる。ヨーロッパを中心に広く食べられている魚なので、メニュー開発のヒントとなる調理法も数多く見つけられるだろう。

油をうまく使った料理なら、洋食以外の和食や中華にも使える。唐揚げなどにして、あんなどをかけて出せば、ボリューム感も出るし、味もいろいろ工夫できる。

さまざまな調理法に対応し、味付けも工夫でき、上品で淡泊な身質は誰にでも好まれる。魚メニューを広げたい時、ぜひ使いたい食材だ。

◆製品概要

「オカフーズの切身百選 メルルーサ」

ヨーロッパではポピュラーな白身魚とされるタラの仲間。アルゼンチン沖合で洋上(船上)凍結されたメルルーサを厳選使用。上品かつ淡泊な身質で、素材を生かした調理がお薦め。

規格=冷凍60g(5切れ×15袋×2合)、70g(同)、80g(同)。

●問い合わせ=(株)オカフーズ(東京都中央区築地2─4─2、電話03・3543・9515)

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