二毛作経営 「プロント」サラリーマンのオアシス、夜はショットバーに

1993.08.16 34号 2面

八八年2月にサントリー五五%、UCC上島珈琲四五%の共同出資で設立した㈱ブレス(本社東京・中央区、資本金一億七〇〇〇万円、本名正二社長)が展開している二毛作経営のチェーン店。

この出店数は今年7月末現在、直営七店、FC四一店の計四八店舗。九一年になってFC展開に加速がついてきており、最近は街を歩いていてよく見かけるようになった。

この立地条件は、ビジネス街や駅ターミナル、繁華街などで、客層はサラリーマンやOLを主力ターゲットにしている。店舗規模は二五~三〇坪、客席数五〇~六〇席が標準で、売上げは月間一〇〇〇万円を目安としている。

店の営業形態は朝7時30分から午後5時までがコーヒーショップ、午後5時30分から11時までがショットバーというシフト。以前は昼から夜の営業にソフトするのに一時間の切り換えタイムをとっていたが、現在はそれを三〇分に短縮した。しかも、客を滞席させての切り換えであるので、収益向上にもつながっている。

店の接客体制は、昼が正社員一~二名と三~四名のアルバイト、夜はアルバイトが六~七名に増える。昼はセルフサービスの営業形態で人員は少なくて済んでいる。

夜はキメ細かな対面サービスを実施しているので二、三名増員される。アルバイトの時給は八〇〇円台で決して高くはないが、店の清潔さとファッション感覚がうけてか、フルタイムで働く人が多く、定着性はいいという。

メニューは昼がブレンドコーヒー、アメリカンコーヒー一六〇円、カフェ・オレ、アイスコーヒー一八〇円、ジュース二四〇円、焼きたてのパイ一三〇円~、デニッシュ一〇〇円~、サンドイッチ二二〇円などで、昼のフードメニューについては各種パンが三〇種類ほどあり、テイクアウトもできる。

夜はアルコールが角瓶三八〇円、アーリタイムズ四五〇円、ジントニック、モスコミュール四八〇円、生ビール(ピルスナー)四三〇円、同中ジョッキ五五〇円など四〇種、フードメニューはドライスナック、サラダ三五〇円、ポテト&ソーセージ三八〇円、ピザ&パスタ四八〇円、ア・ラ・カルト三八〇円などトータルで約三〇アイテムをラインアップしている。

客単価は昼三〇〇円、夜一八〇〇円でサラリーマンがポケットマネーで使える価格帯をキープしている。

売上げ構成比については場所によって異なってくるが、昼四割、夜六割、あるいはその逆の昼六割、夜四割というケースもあるが、いずれにしても昼、夜バランスのとれた売上げ内容で、二毛作経営の狙いを十分にクリアする出店形態となっている。

・本社/東京都中央区銀座五‐五‐一八

・電話/03・3571・8531

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