雪印乳業、原宿にチーズが楽しめる「ヴァランセ」オープン
雪印乳業(東京都新宿区、03・3226・2124)は、東京・広尾にチーズ普及の拠点としてチーズショップ「ヴァランセ」を五年間開設していたが、11月6日、トレンド発信地の原宿に、チーズショップとレストランの融合形態としてリニューアルオープンした。
雪印乳業直営店舗は、すでに長崎市の「ハウステンボス」(一階物販店、二階レストラン)、横浜市本牧の「ランスロー」(デザートレストラン)と二店展開しているが、物販店とレストランが一体となった店は「ヴァランセ」が初めて。
「独自の調査結果では、チーズの利用状況は、まだ不十分。チーズを使った料理、温かい料理を食べたいという声もあり、ここで普及啓蒙を図りたい」として、二年半前から欧米の同業態店舗を視察し、開店準備を進めていた。
《開放感を打ち出す》 ターゲットを二〇代前半の女性におき、本場のチーズの素晴らしさを知ってもらおうと、場所も地下鉄千代田線神宮前徒歩一分という好立地に置いた。外観も、広尾店は重厚感があったのに反し、“気軽に入り易く”をコンセプトに、ドアやウインドーはガラスを大きく使い、開放感を打ち出している。
ショップからレストランへの誘導がポイントだが、オープンキッチン風厨房からはナイフ、フォークの音と共にチーズ料理の香りが漂い、客を誘う。また、六〇種のレストランメニューの一つ「チーズプラトー」は、ショップにあるチーズ二〇〇種のうち一二〇種を占めるナチュラルチーズから、自分でチョイスできる。
《客へアドバイスも》 これには、熟成士がお客に合わせたアドバイスをすると同時に、チーズの知識を売り、コミュニケーションを図っているが、女性店長以下八人の正社員、二五人のアルバイトでこうした対応ができるようにしたいとしている。
「二、三年はアンテナショップとしてノウハウを蓄積し、六大都市へ、また、百貨店、量販店にも進出したい」と意欲的。月商は、当初物販で五〇〇万円、レストラン一〇〇〇万円を見込んでいる。
概要は、次のとおり。
▽チーズショップ&レストラン「ヴァランセ」(東京都渋谷区神宮前、03・5466・2601)▽総工費一億五〇〇〇万円▽床面積二三〇・〇八㎡▽客席数四四席▽営業時間「チーズショップ」(午前10時~午後10時30分)、「チーズレストラン」(午前11時30分~午後10時30分)▽メニュー‐前菜、西洋かまど料理、チーズ屋さんのピザ、パスタ・リゾット、チーズフォンデュ、チーズプラトー、デザート、ドリンクなど六〇種類▽平均価格帯一五〇〇円