飲食材徹底研究「メンマ」 品質・量とも台湾産
中国、それに台湾では、たけのこの乾品を筍乾と総称としている。
日本では「メンマ」という通称でラーメンには欠かせない存在だが、これはあくまで日本だけの用途である。
生産地は中国では竹が多く自生する福建、浙江、湖北、江西、広東、それに台湾。
しかし生産量は、圧倒的に台湾が多く年間約三万五〇〇〇~四万袋(一袋六〇㎏)、それに反し中国は約一万袋となっているが品質的にも台湾がすぐれており、中国産はラーメンには不適で惣菜、加工用向けに使われている。
台湾での主生産地は中部山岳地域で、五〇㎝~一mに成長したものを8月頃に収穫し、皮をむいて大きな蒸器で長時間蒸し、約三週間位発酵させ、乾燥して出来あがる。
台湾では、この状態で店頭に並ぶが、日本では塩漬けなどの加工品にして売られている。また台湾では十数種類におよぶ筍乾が売られており、家庭料理の材料として親しまれている。煮込み料理にした筍乾はご飯のおかずとして一般的。スープや炒めものにもよく利用される。
筍乾は十分に水戻しをして料理に使われるが、日本では塩漬けのものしか入手できないので、塩抜きをする必要がある。たけのこはタンパク質が多く、旨味成分も含んでいる。ビタミン類は少ないが、乾品にすると独持な食感が得られ、旨味が引き立つ。煮込み料理には最適の材料で、よく煮込んで味をしみこませることがポイント。