名古屋エリア外食市場の最前線 健康・自然のメルヘンビレッジ「美浜ナチュラル村」
愛知県知多半島の最南端の一つで、海水浴やリゾート地として有名な知多郡美浜町に観光の新名所が誕生し、多くの観光客でにぎわっている。味噌・醤油やドレッシングなどを製造・販売している、当地老舗の醸造メーカー、泉万醸造(株)(愛知県知多郡武豊町字里中七八、Tel0569・72・0252、吉田静社長)が手がけた「美浜ナチュラル村」(愛知県知多郡美浜町大字豊丘字中平井一、Tel0569・82・5321)だ。富山県五箇山から移築した同村のシンボルであるヘルシーレストラン「合掌館」を筆頭に「身体によいものを真心こめて当施設の工場で製造」(吉田社長)した商品を販売する「健康自然食品売場」「ナチュラル生活テーマ館」や「豊丘郷土資料館」、さらに村の裏手丘陵にはハーブ・果樹園を設けた太平洋も見渡せる「海の見える丘」もあり、自然を満喫できるという、まさに“ナチュラル・ビレッジ”そのもの。そこで風光明媚な美浜町に誕生したこのナチュラル村を、童心にかえって一日探訪した。
当日は車ということで、名古屋からは近道の知多中央道を通る。南知多ICで下り、国道二四七号線に沿って海岸の眺めを楽しむこと五分ほどで目的地のナチュラル村に到着。看板があるため分かりやすいが、施設のシンボルである富山県から移築した合掌づくりの建物や童話に登場しそうなロッジ風、教会風な建物が軒を並べて建っているため、一目瞭然間違いなし。
ちなみに、鉄道では名鉄河和駅で下車、知多バスに乗り換え約八分ほどでナチュラル村に到着する。こちらもいたって簡単明瞭だ。
到着早々まずは腹ごしらえと、ヘルシーレストラン「合掌館」へ。平成7年に世界文化保存遺産に指定されただけあって、施設を見学するだけでも一見の価値あり。田舎の旧家を思わせる建物に入ると、昔に“タイムスリップ”。
ここへ来たからには身体によいものをと、三〇以上あるメニューの中から人気メニューの「ナチュラル四季御膳」(一五〇〇円)と「フレッシュジュース」を注文。おいしく、身体にやさしいことを感じながら堪能した。
つづいて隣の「健康自然食品売店」へ。ここでは泉万醸造が製造・販売している味噌・醤油、ドレッシング類などはもちろん、隣の「ナチュラル食品工場」で製造したジャム、大豆もち、芋ようかんやアロエアイスなどたくさんの自然食品が店内いっぱいに陳列されている。何を買うか迷うほどの豪華さだ。
三階は郷土の文化資料、生活用具などを展示した「豊丘郷土資料館」、二階は自然回帰、食と健康をテーマとした情報などを集めた「ナチュラル生活テーマ館」となっている。
食べて、おみやげを買っただけでは満足しない向きには、ちょっとした社会見学としゃれてみてはいかがかな‐‐。
この村の裏手丘陵には、健康をイメージしたハーブ園があり、温室育ちの「パッションフルーツ」を使ったジュースやシャーベットが味わえる。ここからは、三河湾の眺めを堪能することもできる。「地球は丸かった」ことを再認識できること受け合いの絶景だ。
食べて、見て、眺めて、一日中いても絶対に飽きない、それどころかもう一日滞在したいと思わせるリフレッシュ・リゾート地だ。デート・観光地としてはもちろん、会社の研修コースなどにももってこいの施設。ぜひ一度、入村されることをお勧めする。そして、記者も「また来よう」と思いながら、村を後にした。