五感に訴える店づくり・メニューづくり 「バスタパスタ」

1996.04.15 99号 11面

ドアを開けると眼下に広がるのは、客席に取り巻かれたオープンキッチンと客席。さながら役者である料理人たちが、てきぱきした動作で料理を仕上げていくのを観る小劇場といったところ。

一〇年前、「作り手とサービスする者との距離を縮め、提供料理をお客に見せよう」(北見博幸調理長)と、オープンキッチンスタイルをとった。

結果は、作り手にとり見られている緊張感からか、「動き、仕事の上がりもきれいになった」と評価する。

従来の厨房は、暗い、汚いなど負のイメージがつきまといがちだったが、逆に表舞台に出すことでホールと一体となり、明るく、開放感あふれる空間を作り上げた。客の七割は女性が占めるのもうなずける。

女性客に欠かせないメニューに「パスタ、リゾット」を挙げ、主婦の多いランチには一五〇〇円、三〇〇〇円コースにパスタ、リゾット、マカロニなどの盛り合わせを組み込ませている。 また、トマト味、塩味に人気があるだけに大量に使うトマトは、北海道、静岡などの農家と契約栽培し、魚も三崎からの直送だ。

こだわりの食材は、カウンター席風にディスプレーし、新鮮さをアピールさせながら「旬の素材を使った」メニュー展開をする。

〈人気メニューベスト5〉

★冷たいトマトのフェデリーニ…………1500円

★魚介のマリネ1500円

★ホウレンソウリコッタチーズのクレープ包み……………………1500円

★モッツァレラチーズ赤トゥーユ添え…1500円

★カタラナ………700円

◆「バスタパスタ」(東京都渋谷区神宮前二‐三二‐五、Tel03・3478・3022)/創業=昭和61年/営業時間=正午~午後2時、午後5時30分~10時/店舗面積・席数=一〇〇坪・一〇〇席/従業員数=正社員一七人、アルバイト一八人/客単価=五〇〇〇~六〇〇〇円/一日来店客数=約二〇〇人/平均月商=三〇〇〇万円

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