メニュートレンド:アジアンココナッツ鍋 巨大かき氷のサプライズ鍋

2014.07.07 424号 01面
ボリュームある「アジアンココナッツ鍋」(写真は2人分)と、ディップソース8種類。そのほか、レタス・フォー麺・グリーンカレースープ・シェイブアイス付き

ボリュームある「アジアンココナッツ鍋」(写真は2人分)と、ディップソース8種類。そのほか、レタス・フォー麺・グリーンカレースープ・シェイブアイス付き

 大阪市北区にある「Shave ice cafe」は、カジュアルな鍋料理の専門店。夏は、鍋需要が落ち込みがちだが、同店では、巨大なかき氷状のスープから炊く「アジアンココナッツ鍋」を提案。ユニークなスタイルと味が評判を呼び、夏限定の予定が通年メニューへと定着している。

 ●甘すぎずやさしいおいしさ 女性に人気で通年メニューに

 東南アジアで食べる「スチームボート」のように、日常的に楽しめるカジュアルな鍋料理を提案するのが、「Shave ice cafe」。基本は、12種類から2つのスープを選ぶ二色鍋のスタイルで提供しているが、夏場の限定メニューとして昨年に登場したのが、「アジアンココナッツ鍋」1人2500円(税別。2人~)である。

 同店では、女性客が8割。夏は、エアコンによる冷え性に悩む女性も多いため、栄養成分豊富なココナツを取り入れた、体を温める提案として考えたという。当初は、夏限定のメニューとしてスタートしたが、夏が終わってもオーダーが多く、今では人気の通年メニューとなっている。

 特徴は、そのインパクトあるスタイル。まず、鍋に山型に盛られた巨大なかき氷が、ドンと登場する。氷に掛けられているのは、ココナツミルクベースのたれ。火にかけると、じわじわと溶けだし、同時にココナツの甘い香りが立ちのぼる。

 味は、予想に反してサッパリとした口当たり。たれには、和風だしがプラスされており、ココナツミルクの甘さとだしのコクがなじみ、やさしいうま味を演出している。具材には、豚・鶏肉、牛すじや魚介、すり身などに野菜を用意し、ボリュームもたっぷりだ。

 最後は、片方の鍋に、グリーンカレースープとフォーを投入し、ピリッと辛い味で締めくくる。また、同店では、オリジナルのディップソース8種と、ポン酢、ごまだれの、計10種類の付けだれを用意。さまざまな味の変化を楽しめるのも魅力である。

 その他、コラーゲンやウニをスープにした鍋など、続々と新商品を開発している同店。なかでも、生ウニから作るスープに、ウニやパン、パスタを付けて楽しむ、「ウニクリームスープセット」(1人1800円・税別。2人~)は、お得感ある注目メニューだ。

 「夏だからといって、冷たいものばかり食べているわけではないのに、鍋のイメージを持ちにくいのがこの季節。サプライズある見せ方や味で、マイナスイメージを払しょくし、次につなげていきたい」と、ディレクターの北村洋一さん。一品料理なども充実させつつ、夏も利用しやすい店づくりを目指したいという。

 ●店舗情報

 「Shave ice cafe」 所在地=大阪府大阪市北区大淀南1217/オープン=2013年1月/営業時間=午後5時~11時半、無休/坪数・席数=約40坪・約75席/1日来客数=約20人/平均客単価=4000円

 ●愛用資材・食材

 「貝柱スープ」 ユウキ食品(東京都調布市)

 魚介の鍋に合う

 同店では、濃厚でクリーミーなウニスープの鍋も提案しているが、そのスープに取り入れているのが、「貝柱スープ」。ホタテの風味豊かな顆粒状で、ウニとは魚介類同士で相性がよいのが選択のポイント。海鮮鍋の新商品も考案したいという同店では、素材に合わせて活用していきたい考えだ。

 規格=400g

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