名阪食品「ソフトもち」、軟質化製法で特許 高齢者でも飲み込み容易

2016.09.05 450号 22面
ソフトもち(白)

ソフトもち(白)

 給食サービス業の名阪食品が展開する「そふまる」シリーズの「ソフトもち(白・紅・よもぎ・きなこ)」がこのほど、軟質化もちの製造方法の発明で特許を取得した(特許第5955692号)。

 「正月にはもち入りの雑煮が食べたい」と高齢者施設の入所者からの要望を受けて研究を重ねて開発した同品は、グループ施設で12年に提供を始めたところ好評で、翌年6月に全国発売を開始した。同社初の特許取得商品となる。

 「ソフトもち」はもちの風味はそのままに、歯茎でつぶせる軟らかさを担保しながら、箸やスプーンで簡単に切れ、粘り気やべたつきが少なく、飲み込みやすいので、高齢者でも安心して食べられる同社の一番人気商品。

 高齢者からもちの喫食希望は多々あったが、のどに詰まる誤食を懸念し、同品の開発前は白米や豆腐、長芋などを混ぜて作るおもち風で代用していた。だが、もち米粉を使用する「ソフトもち」は、粘り気やべたつきを抑えて食べやすく、もちそのものの味が楽しめると、食べる側と提供側の双方に安心感も与えた。プレーンタイプの白、お祝い用の紅、香り豊かなよもぎ、栄養価抜群のきな粉の4種類の味があるため、雑煮などの食事メニューだけでなく、黒みつをかけたり、おしるこにしておやつにもなる。

 同品は粉の計量から調理、カット、包装のすべてを手作業で行い、袋のままで冷蔵庫解凍か流水解凍をすればすぐに食べられる。

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