業務用加工食品ヒット賞 デザート部門:ブルボン「スライス生チョコレート」

2017.09.04 463号 15面
「スライス生チョコレート」

「スライス生チョコレート」

 ◆あったらいいなを商品化

 「スライス生チョコレート」は、消費者の「こんなものがあったらいいなあ」という思いを具現化したブルボンのチルド商品。2015年9月に関東で先行発売後、ネットの口コミで食べ方のアレンジなどが話題となった。ネット新聞ハフィントンポストで「世界が震撼」と報じられたり、「TIME」誌など海外メディアでも同品および日本の技術が絶賛された。16年3月に全国展開を開始、17年3月に〈ホワイト〉を発売し2品体制にした。市販用としては既に高い人気を誇るが、業務用卸や同社業務用販売部の提案活動により、業務用用途としてもその利便性の高さが評価され、レストラン、カフェなどでの活用が広がっている。

 同社では以前から生チョコレートを発売しているが、生チョコレートは常温の菓子売場では販売期間が冬期の3~4ヵ月と限定されてしまう。通年で販売できる方法を模索する中、チルド売場での販売を検討し、研究を開始した。一方、流通からもスライスチーズ売場の活性化のため、スライスチーズと同じ用途で違った味わいの商品が欲しいという要望があり、両者の考えが合致して「スライス生チョコレート」の開発に至った。

 開発で苦心したのは、個装フィルムからきれいに剥がれるようなチョコレートに仕上げることや、生チョコレートのため衛生面を確保することなどだったが、同社の開発力でクリアした。現在、生地の「軟らかさ」やフィルムから取り出す際の「剥がれやすさ」などについての配合や製法に関する特許を出願している。

 同品は、コク深く口溶け滑らかな生チョコレートを、厚さ2mm(1枚18g)のスライスタイプにしたもの。生クリームをたっぷりと練り込み、コクのあるミルク感が味わえると同時に、ベネズエラ産のカカオをブレンドし、濃厚なチョコレート感も実現した。

 チョコスプレッドをパンに塗る際の手間や塗りにくさなどの課題を解決した商品でもある。スライスチーズのようにフィルムで包まれ手に付きにくく、自由に変形できるため、そのままパンにのせて食べるだけでなく、フルーツを包んだり、型で抜いてスイーツをデコレーションするなどのアレンジが可能で、さまざまな食シーンに対応することができる。

 規格=90g(5枚)×12袋

 ●「ホットチョコレートアールグレイ/だっこチョコくま」

 新風吹きこむマルチスタイル

 (1)加熱したカップに牛乳、アールグレイ、ちぎった「スライス生チョコレート」を入れる

 (2)レンジ500Wで2分半~3分温めたらよく混ぜる

 (3)「スライス生チョコレート」をクマの型で抜いてアーモンドを抱かせて添える。

 ●「ホワイト生チョコクレープのクリームチーズ包み」

 生クリームのコクと濃厚なチョコレート感

 (1)食パン2枚に「スライス生チョコレート」を敷き、生クリームを塗る

 (2)(1)の1枚にスライスしたフルーツと生クリームを盛り、もう1枚でサンドしたら、ラップでしっかり包む

 (3)中央でカットする。

 ●「フルーツ生チョコわんぱくサンド」

 優しい味わいでバニラが香るホワイト

 (1)クレープに「スライス生チョコレートホワイト」をのせ、さらにクリームチーズをのせて巻く

 (2)お好みでフルーツやジャムを飾る。

 ●「ベリースープのスモア」

 さまざまな食シーンで大活躍

 (1)フランボワーズ、「業務用ボイセンベリー果汁」、ブルーベリーデザートビネガーをミキサーで混ぜる

 (2)耐熱皿に(1)と果物、マシュマロをのせ200℃のオーブンで焼く

 (3)4等分した「スライス生チョコレート」をのせ、ミントを添える。

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