業務用加工食品ヒット賞 和食部門:シマダヤ「手延べ勝りうどん」
◆圧倒的な品質の冷凍うどん
シマダヤの業務用商品「手延べ勝り」うどんは、日本の伝統的な手延べ製法を機械で再現した、圧倒的なコシと滑らかさ、しなやかさと艶のあるプレミアム冷凍うどんである。これまでの冷凍うどんとは一線を画した品質の高さでユーザーから評価を受けている。
開発の経緯は、経営から示された中長期開発のテーマの一つとして同社の研究開発部が通常の製品開発とは切り離した形で約15年前から取り組みを開始した。それ以前からも手延べの外観と食感の良さを取り込んだゆで麺を実現したいという思いがあったが、それを実現するためには冷凍麺が最適であることから手延べ製法の特徴を冷凍麺で再現すべく試行錯誤を重ねた。
製麺機については独自の冷凍手延べうどん製麺機とその製造方法を確立した。特許としては、(1)「手延べ風茹で麺及びその製造方法」(特許第4566662号、04年8月31日出願)(2)「手延べ風麺類の延伸方法及び麺線取り出し方法」(特許第4936077号、08年9月17日出願)が公開されている。
こうして長い年月を経て完成された「手延べ勝り」うどんの製品特徴は、(1)伝統製法「こびき」の再現=丹念にこねた生地を段階的に3度に分けて熟成し、手作業で麺線を段階的に緩めて延ばす伝統的「こびき製法」を機械化による生産ラインでそのまま再現し、圧倒的なしなやかさと艶、自然で強いコシを生み出した(2)手延べ製法独自の「バチ」の再現=充分に熟成された麺を独自の製法で延ばして断裁することで、手延べ製法独特の麺の両端が平たく幅が広い「バチ」を再現した(3)延ばしたての麺をすぐゆでて急速冷凍=延ばしたての生うどんをゆであげ、急速凍結しているので、麺が持つしなやかさがそのまま生きることの三つである。
ネーミングは、「手延べの上を行く品質」という自信の高さをストレートに表現した。メニュー単価アップにも寄与する商材として07年3月1日発売以来、幅広いユーザーから評価を受け、16年度販売数量は07年比約4倍以上に拡大している。さらに設備改良を背景に、レギュラー品の規格・荷姿(250g×5入袋×4×2合)のミニタイプとして、「手延べ勝り」うどん125(125g×10入袋×4×2合)を17年春夏シーズンからラインアップし、セットメニューやハーフメニューに向けて提案強化を図っている。
●「牛時雨冷しうどん」
バチがメニューを上品に演出
(1)「手延べ勝り」うどんを沸騰湯で解凍し、冷水で冷して水気をよく切り、器に盛る
(2)牛しぐれ煮、キュウリ、すだち、青ネギ、白ごまを盛り付けて、冷しためんつゆをかける。
●「すだち山椒香るざるうどん」
爽やかなつゆで喉ごしを楽しむ
(1)「手延べ勝り」うどんを沸騰湯で解凍し、冷水で冷して水気をよく切り、ざるに盛る
(2)冷しためんつゆに輪切りにしたすだちと山椒を入れる。
●「とろろ月見のすき焼き鍋うどん」
鍋メニューにも最適
(1)土鍋に希釈したすき焼きのたれを入れ、牛肉、玉ネギ、エノキ、春菊、長ネギ、椎茸を入れて火を通す
(2)「手延べ勝り」うどんを沸騰湯で解凍し、(1)に入れる
(3)とろろとウズラの卵を盛り付ける。
●「きのこあんかけ酸辣うどん」
温かくしてもコシしっかり
(1)豚肉、白菜、シメジ、エノキ、椎茸、ニンジン、キクラゲをゆでる
(2)鍋にサンラースープ、めんつゆ、水溶き片栗粉を合わせ温める
(3)「手延べ勝り」うどんを沸騰湯で解凍し、器に盛り、(1)と(2)、ショウガの千切りを盛り付ける。