低糖質トレンド最前線!麺抜きラーメン特集:一風堂ルミネエスト新宿店 「ラーメンの代打」超えた
【豆腐にCHANGE】
●「ラーメンの代打」を超えた新料理
“ラーメン気分”ではない客を魅了 とろ~り豆腐の新感覚
博多発祥の豚骨ラーメン店「一風堂」では、主力メニューである「白丸元味」の麺を豆腐1丁に替えた「白丸とんこつ豆腐」(790円・税込み)を展開している。しかし同品は、低糖質ブームを見据えて考案されたのではない。「ラーメンとは別種の新しい料理として採用しました。それが結果的に、低糖質料理として広まった」(広報)という。
もともと同品は昨年、期間限定メニューとして、東京、福岡の3店舗で試験的に提供したが、販売直後から問い合わせが殺到。この好評を受け、今年3月からは東京、熊本など4店で本格的にメニュー導入した。売れ行きは好調で「一風堂ルミネエスト新宿店(ニブンノイップウドウ)」の例では、ラーメン各品の日販は平日300~400食、土日500食に対し、「白丸とんこつ豆腐」は限定20食を毎日ほぼ完売。10月からは関東、東海地方を中心に39店で提供を開始している(期間限定)。
同品を注文するのは、女性と30代の若いサラリーマンが目立つ。しかし、「炭水化物は抜きたい。でもラーメン食べたい」としての注文は案外少ない。「一風堂のお客さまは、やはりラーメンがお目当てです(笑)」と、広報の原智彦氏が語るように、糖質ダイエット中であっても、同店を訪れるからには腹をくくり、王道のラーメンを注文するのだ。
同品の注文例でよく見られるのは、複数人で来店したが自分はラーメン気分ではなく、「ラーメンではない料理」を求めての注文。その他、以前食べてファンになったリピーターも多い。実際、まろやかな豆腐と豚骨スープの組み合わせをれんげで楽しむ感覚は、ラーメンとはまるで異なる魅力だ。
麺抜きラーメンというと、「糖質ダイエット中にラーメンが食べたくなった時の救世主」ととらえてしまいがちだが、麺のないラーメンはやはりラーメンの代打選手にはなり得ない。「ヘルシーな新感覚料理」として進化を遂げるのが、麺抜きラーメンにおける一つの正解なのである。
●ラーメンにはやっぱり麺がマスト 「糖質半分の麺」という選択
「選べる魅力」を前面に打ち出している同店では、糖質量を2分の1にした「糖質ニブンノイチ麺」という選択肢を用意している。小麦の外皮や糖質量の少ない11種類の穀類をブレンドしたニブンノイチ麺は、そばに近い食感。通常の麺よりもコシは弱いが、香ばしい風味があり「ニブンノイチ麺の方が好み」という声も多いという。
◆概要
「一風堂ルミネエスト新宿店(ニブンノイップウドウ)」
経営=力の源ホールディングス/所在地=東京都新宿区新宿3-38-1 ルミネエスト新宿7階
営業時間=11:00~23:00、土日祝11:00~22:30/席数=35席