ラーメン店進化形:事例1 「らーめん食堂 あの小宮」

2019.08.05 486号 08面
淡麗塩らーめん 750円(税込み)

淡麗塩らーめん 750円(税込み)

煮干醤油らーめん 750円(税込み)

煮干醤油らーめん 750円(税込み)

席数は多く、お客の回転率も高いため、昼の時間帯はラーメンだけで約130食売り上げる

席数は多く、お客の回転率も高いため、昼の時間帯はラーメンだけで約130食売り上げる

ラーメンの提供、お冷やの提供、器の返却などすべてセルフで、スタッフは調理に専念できる。一度に注文が入っても、並行して6人前の調理が可能という

ラーメンの提供、お冷やの提供、器の返却などすべてセルフで、スタッフは調理に専念できる。一度に注文が入っても、並行して6人前の調理が可能という

 ☆注文→券売機から注文送信 提供→セルフ受け取り

 ●ランチの短時間に客殺到の店 セルフでスタッフ2人減

 東京・品川の「らーめん食堂 あの小宮」は、券売機で食券を購入し、カウンターにラーメンを受け取りに行くセルフ方式を採用している。お客が食券を購入すると券売機から厨房のパネルにデータが直接送信され、スタッフは調理を開始。出来上がったら食券の番号を呼び、お客がカウンターまで受け取りに行くシステムだ。

 同店の周辺はオフィスが多く、昼休みの時間帯に来店客が集中する。そんな事情から、短時間で大人数のお客に対応するべくこのシステムを採用した。券売機から直接オーダーが入るため、注文のロスタイムは少ない。小宮タク取締役によると、「うちの麺は2分でゆで上がり、どんなに混雑しても、お客さまが入店してから15分以内で提供が可能です」。スタッフが注文を聞き、出来上がったラーメンを運ぶ通常方式の系列店と比較すると、「提供までに、10分近くは短縮されている。そのためお客さまの回転率もいい」と言う。

 省人化にも、貢献している。同店では、麺場、盛り付け、炒め物、調理兼洗い場担当が各1人の計4~5人体制で回しているが、「セルフ方式でなければ、さらにスタッフが2人は必要」というのが小宮取締役の実感だ。

 スタッフの動きも、「オーダーミスがほぼ無いため、混乱が少ない。お客さまが一気に来店しても、おたおたせず、効率的に動ける」。その上で、小宮取締役は「10~20人席の小規模店では、セルフにするメリットは少ないかもしれない。小さな店は、やはり丁寧な接客が喜ばれる。セルフ導入がサービスにつながる店とつながらない店とに分かれると思う」と語る。

 ●店舗情報

 「らーめん食堂 あの小宮」

 所在地=東京都品川区西品川1-1-1大崎ガーデンタワー/営業時間=11時~22時/席数=カウンター42席、スタンディング12席

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