数字で読み解くフードサービストレンド:続く肉ブーム 外食で伸び続ける肉料理
「肉ブームってまだ続いてますか?」という質問を時々お受けします。肉ブームは、2016年ごろから佳境を迎えました。早4年以上経ち、まだ肉ブームなのか、まだ続くのかと気になっている人も多いことと思います。
エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス『CREST10月~19年9月計)では28.7億回の食事で肉が食べられており、前年と比べ1.8%増加したことが分かりました。この成長は3年連続です。全メニューの食機会数は、直近で0.4%しか伸長していませんので、肉料理は、他の料理と比べて大きく伸びており、その成長が続いていることが分かります。つまり、肉ブームは続いているということです。
肉料理を食べている人を分析してみると、最も比率が高いのは40~59歳の男性ですが、成長をけん引しているのは、直近1年では、15~29歳の若い女性と男女シニア層です。肉料理というと「ガッツリ食べることが好き」な人が多そうなイメージですが、肉料理を食べている15~29歳女性では「特売・激安・お手頃の言葉に引かれ、常にお得に買いたいと思っている」人の比率が高く、シニア男性では「無駄な消費はせず、普段から規則正しい生活を心掛けている」人が多いことも分かっています。
ガッツリした肉料理だけではなく、若い女性やシニア層を意識した肉料理の提案が、今後のさらなるブーム継続の鍵になるかもしれません。
(エヌピーディー・ジャパン(株) 東さやか)