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2024.11.04 549号 04面

 ●吉野家グループ、ラーメン店で欧州へ

 吉野家ホールディングスの100%子会社で、ラーメン店ブランド「ばり〓(うま)」「とりの助」などを運営するウィズリンクが、英国・スコットランドのエディンバラに「ばり〓(うま)」の欧州1号店を出店した。ウィズリンクは2013年のシンガポール出店から海外展開を開始し、これまで、香港、インドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、オーストラリアに出店。同社の海外店舗は今回を含めて27店舗となる。吉野家グループが欧州に進出するのは今回が初めて。

 解説=ウィズリンクは、1992年にエグチフードサービスとして創業。2003年からラーメン業態を主力にした事業を展開し、05年に現社名へと変更。19年からは吉野家ホールディングスの100%子会社となっている。

 ●神戸のレトロ校舎が“食”で再活性化

 兵庫県神戸市の異人館エリアにある廃校となった旧北野小学校の校舎跡地に、食の複合施設「神戸北野ノスタ」がオープン。手掛けたのは、神戸市に本社を置き、自動車関連事業のほか、飲食やウエディング、旅館などを展開するGLION(ジーライオン)グループと、三重県で複合リゾート施設を運営する東京の企業アクアイグニス。校舎の1、2階が、カフェやベーカリー、スイーツ店、コーヒーロースタリー、レストランなどの店舗に生まれ変わり、3階の講堂はレンタルスペースとなる。

 解説=同施設は、昨年まで観光施設として運営されてきたが閉館。新たに神戸市が活用事業者を公募し、ジーライオングループが神戸北野スイーツ&カフェという法人を設立して運営を受託した。入居する店舗には直営とテナントがある。

 ●サンマルクHD、「京都勝牛」を買収

 サンマルクホールディングスは、「京都勝牛」や「NICKSTOCK」などの飲食店ブランドを傘下に持つジーホールディングスを子会社化すると発表。ジーホールディングスにはゴリップとOHANAという2社の子会社があり、牛カツの「京都勝牛」を中心に国内と海外で120店舗近くを展開している。サンマルクホールディングスは「サンマルクカフェ」や「鎌倉パスタ」などに続く成長ブランドの確立を目指し、既存業態の強化やM&Aなど、さまざまな投資施策を実行している。

 解説=今回の株式取得費用は、およそ110億円と発表されている。ジーホールディングスはそれなりに店舗数を伸ばしていたが、創業者以外に同社の株式の大部分を保有する大株主の存在があり、それが今回の展開につながったか。

 ●東京・立川に開業、地元主導の飲食ビル

 野村不動産グループは、同社が展開する飲食商業ビル「GEMSジェムズ)」の第22棟目となる「GEMS立川」を東京・立川市に開業した。「GEMS立川」は、立川市に本拠を置く飲食企業MOTHERSと野村不動産グループの野村不動産コマースが共同プロデュースし、1階から10階まで10店舗の飲食店が入居する。出店テナントには地元や沿線の外食企業も多く、1階と10階には、MOTHERSのスペイン料理ブランド「PEP」のバーとラウンジが直営で出店している。

 解説=MOTHERSはグローバルダイニング出身の保村良豪氏が2001年に設立。立川を中心とする東京・多摩地域では、同社の店舗が古くから人気店として話題を集めていた。近年は都内や関西、九州にも出店し、現在27店舗。

 ●ゼットンの新業態、千葉駅に韓国カフェ

 「アロハテーブル」などを展開するゼットンが、JR千葉駅に直結する商業施設「ペリエ千葉」に新業態の韓国カフェ「イヨサンソウル」を出店。4種類を取り揃えたランチの「ビビンバ」をはじめ、ソルロンタン、スンドゥブ、チヂミ、冷麺といった韓国料理の定番や、人気の韓国スイーツをカフェスタイルで提供する。店舗は45席のテラス席を含めて120席の大型店。夜間はアルコール類も用意し、サムギョプサル、トッポギ、数種類の韓国チキンなど、居酒屋スタイルでも利用できる。

 解説=今年、ゼットンはファッション専門店大手アダストリアの完全子会社となった。同社はコロナ禍以前から業績の伸び悩みに苦しんでいたが、創業者の名前も消えたいま、以前のように新たな食のシーンを生み出すことができるか。

 ●ダイナック新業態、ヒット店から派生

 ダイナックが、ヒット業態となった「釣宿酒場マヅメ」の派生ブランド「大衆すし酒場 めのじ」を横浜・桜木町に出店。2022年にオープンした「釣宿酒場マヅメ 野毛本店」と同じ「桜木町ぴおシティ」地下への出店。

 ●イートアンドHD、三菱食品と合弁設立

 「大阪王将」などを展開するイートアンドホールディングスは、三菱食品と米国内での店舗展開を目的とする合弁会社を設立した。新会社の出資比率はイートアンドHD51%、三菱食品49%で、カリフォルニア州に本社を置く。

 ●タリーズコーヒー、深刻な個人情報流出

 タリーズコーヒージャパンは、同社が運営する通販サイト「タリーズ オンラインストア」で5月に発覚した不正アクセスにより、9万件以上の顧客の個人情報が流出したと発表。これには5万件以上のクレジットカード情報も含まれ、深刻な事態に。

 ●焼肉「たけ田」のプロデュース新店

 1都3県を中心に「焼肉ホルモンたけ田」などを40店舗以上展開するミナモトが、“A5和牛と炊きたて土鍋ごはん”をテーマにした「肉ト米 焼肉あさ田」を東京・大田区に出店。同社の主力ブランドとは異なるプロデュース型のFC店舗となる。

 ●セブン&アイHD、外食事業など別法人に

 セブン&アイ・ホールディングスが、食品スーパーや専門店、外食など、コンビニ事業以外を統括する中間持株会社「ヨーク・ホールディングス」を設立すると発表。これらはSST事業グループと名付けられ、コンビニとは成長戦略が異なると判断。

 ●「ココイチ」初の環境配慮型店舗

 壱番屋は、「CoCo壱番屋」で初となる環境配慮型店舗を石川県金沢市に出店した。既存の金沢小坂店を移転リニューアルしたもので、木造建築や環境にやさしいアスファルトの採用、太陽光発電や空調循環装置の導入、敷地の緑化などが図られている。

 ●キーコーヒー、イタトマ売却を中止

 キーコーヒーが、今年1月に公表した同社の連結子会社イタリアントマトの売却を中止すると発表。売却先である日本共創プラットフォームと譲渡実行の手続きを進める中で、最終的な契約締結の条件が整わず、双方の合意により契約は解除された。

 ●「鳥貴族」エターナル、韓国向けブランド開発

 「鳥貴族」を展開するエターナルホスピタリティグループは、大阪で「焼鳥 市松」を運営するAOと、韓国での1号店出店に向けた共同開発契約を締結と発表。今年5月に表明した基本合意書に基づいて、海外展開を目指す新ブランドの開発を進める。

 ●ダスキン「ミスド」、無人決済店オープン

 ダスキンは、東京のJR信濃町駅にある商業施設内に、無人決済システムを導入した「ミスタードーナツ」のテイクアウト専門店をオープンした。天井のカメラや棚にあるセンサーが購入する商品を自動でレジに入力し、入店から退店まで完全セルフサービスとなる新業態。

 ●築地玉寿司の取り組み、にぎり体験専門店

 「築地玉寿司」などを運営する玉寿司が、インバウンド旅行者向けに寿司のにぎり体験専門店を東京・浅草にオープン。これまで通常の店舗で体験サービスとして実施してきたが、需要が多く、既存店をにぎり体験の専門店にリニューアル。個人とグループのコースも。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

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