メニュートレンド:2大人気パスタソースを一皿に ココにしかない唯一無二の味
どの店で何を食べてもそこそこうまい…という外食事情の中で、この店にしかない味、他店では食べられないメニューを持っている店は強い。「生パスタ専門店カレン」が提供する、ミートソースとカルボナーラというパスタソースの人気を二分する味を一皿にまとめ上げた「世田谷ミートカルボ」は、まさしくそういうメニューだ。
生パスタをウリにすることで他店との差別化をすることはできるが、それだけではやや弱い。「看板メニューを考案しようと思ったとき、人気のパスタメニューをインターネットで検索したら、ミートソースとカルボナーラの2つが人気。そこで、この2つのいいところを合わせたら、1+1=2どころか、3にも10にもおいしくなるのではないかと思いました」と語るのは加藤竜司シェフ。
とはいうものの、個性のある2つのソースを、ただ混ぜただけでは味がまとまらない。ミートソースの肉々しさとトマトの酸味を出しつつ、カルボナーラのクリーミーさが全体を包むようなソースを模索して、メニュー開発に約1年間をかけた。
「試行錯誤の末、2つのソースの味のつなぎとして、“あるもの”を採用。それぞれが主張しすぎず、一体感のある味に仕上げることができました。その“あるもの”は、企業秘密ですけどね(笑)」。
「世田谷ミートカルボ」と、メニュー名に店の所在地の「世田谷」が付いているのには理由がある。公益財団法人・世田谷区産業振興公社が公募した「世田谷のみやげ」に応募したところ、見事、認定。世田谷の新名物として売り出すことで地域おこしにも貢献したいとの思いで、メニュー名に「世田谷」を冠した。さらに、コンビニとのコラボ商品を実現し、目標の3万個をはるかに上回る販売実績を作ったことも。さらに、テレビ番組やSNSでも取り上げられ、来店客の8割が同メニューを注文するなど、看板メニューとしての人気を確立している。
●店舗情報
「生パスタ専門店カレン」
所在地=東京都世田谷区桜新町1-3-8/開業=2018年/坪数・席数=10坪・16席/営業時間=11時30分~14時15分、18時~21時。日曜休・その他/平均客単価=2500円/1日平均集客数=40人
●愛用食材・資材
「タカナシ スーパーフレッシュ36」 高梨乳業(横浜市旭区)
“ミートカルボ”にコクをプラス
乳脂肪分が36%と低脂肪タイプの純乳脂乳が主要原料。乳脂肪のコクとおいしさを保ちながら、軽さも併せ持ったクリーム。「『ミートカルボ』のカルボナーラソースに欠かせないクリーム。コクがあるのにしつこくなくて、気に入っています」と加藤シェフは言う。
規格=1L