アパレルに学ぶ盛り付けのヒント:25年春夏トレンドは“光沢”“より立体感”で躍動感ある生地

2024.03.04 541号 06面
色があふれるファンシーツイード(ローラン・ガリーグ)

色があふれるファンシーツイード(ローラン・ガリーグ)

 ●パリの素材見本市から

 季節はようやく春ですが、ファッションはもう来年の春夏に向けて動き始めています。2月8日まで開かれていた、2025年春夏の欧州素材見本市のプルミエール・ヴィジョンでは、外出やオケージョンの需要回復に伴う傾向が強く打ち出されました。

 華やかな光沢やカットジャカードなど躍動感のある生地を打ち出す企業が目立ちました。刺繍による装飾や、よりはっきりとした立体感など視覚に訴える生地も多く出品されました。上質さやサステナブル(持続可能な)といった要素も継続し、自然からのインスピレーションや不規則にゆらめく光などで新しい華やかさを表現する試みが見られました。

 マリア・ケントは、毛足が遊ぶようなカットジャカードやツイードを数多く提案。チュールや意匠糸、ラメをふんだんに使うことで生地に動きがあり、一枚でもボリュームのあるドレスに仕上がります。「映えるような生地への関心が高い」と話すのは、イギリスのローラン・ガリーグ。特に日本向けは、ソフトでフェミニンな雰囲気のファンシーツイードが良いといいます。

 カラフルなリントンツイードもラメ糸使いや、従来よりも立体的なものが好まれる傾向にあります。

 (繊研新聞 取締役編集局担当 矢野剛)

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