話題の店WATCH:老舗酒問屋の提案日本酒+「肉吸い」

2025.03.03 553号 07面
湯葉と九条ネギの肉吸い 2,000円(税込み) 和牛と京都「千丸屋」の湯葉を使い、仕上げに九条ネギとネギオイル、半熟卵をトッピング。ショウガ、スダチ、京都「原了郭」の黒七味で味変

湯葉と九条ネギの肉吸い 2,000円(税込み) 和牛と京都「千丸屋」の湯葉を使い、仕上げに九条ネギとネギオイル、半熟卵をトッピング。ショウガ、スダチ、京都「原了郭」の黒七味で味変

日本酒と相性のよい料理を、和洋にこだわらず多彩に提供している

日本酒と相性のよい料理を、和洋にこだわらず多彩に提供している

女性一人客でも利用しやすい店内。いつもの居酒屋とはまるで雰囲気が異なる空間で日本酒を飲むと、また別の新たな魅力に出合えるだろう

女性一人客でも利用しやすい店内。いつもの居酒屋とはまるで雰囲気が異なる空間で日本酒を飲むと、また別の新たな魅力に出合えるだろう

 「Shop・Cafe&Bar TASU+(タスプラス)」の名物メニューが粋で新しい。同店は日本酒が長期消費低迷傾向の中、日本酒の魅力を広めるために酒類卸の日本酒類販売が東京駅直結の東京ミッドタウン八重洲で運営している店舗だ。全国から厳選した日本酒を揃えており、併設ショップでは各地の地酒や革新的な日本酒などを販売している。

 店内はカフェそのものの空間でコーヒーやワインを楽しむようなシャレた雰囲気だが、こうした場で日本酒を楽しむと日本酒の新しい魅力に気づかされる。提供される料理は、日本酒との相性を考え抜かれた個性ある創作料理が揃う。「鰤と季節の野菜のエスカベッシュ」「焼きリゾット 帆立のソテー ポルチーニクリームソース」「酒粕ラムレーズンバター」など、従来の“日本酒に合うツマミ”のイメージを超えた華やかさがあり、魅力だ。

 そして、同店のメニュー提案で秀逸なのが「湯葉と九条ネギの肉吸い」。和牛と湯葉を使い、やさしいだしのうまみを味わう吸い物を日本酒のアテに提案しているのが面白い。とはいえ「天ぬき」の例を見ても、しみじみとすする汁をアテに日本酒を飲むというのは、昔ながらの酒飲みに親しまれている楽しみ方。胃に温かくやさしく、深酒を抑えられる点でも理にかなっている。東京駅直結という立地からも、仕事帰りに肉吸いと日本酒を軽く飲んで帰る、という粋なスタイルで楽しめそうだ。

 ●店舗情報

 「Shop・Cafe&Bar TASU+(タスプラス)」

 所在地=東京都中央区八重洲2-2-1東京ミッドタウン八重洲地下1階/営業時間=11時~14時、17時~22時、土日祝11時~20時/席数=37席(カウンター5席、テーブル32席)/1日平均集客数=70人(物販含む)

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