メニュートレンド:炙り牛モツ焼きカレー定食 香ばしくトロッとした食感 「モツ鍋ビストロQ」

2011.09.05 390号 02面
手前の「炙り牛モツ焼きカレー定食」は、ミニサラダ付きで850円。奥の「モツ鍋定食」は、ちゃんぽん麺、辛子明太子、日替わり惣菜2種、ライス付きで980円

手前の「炙り牛モツ焼きカレー定食」は、ミニサラダ付きで850円。奥の「モツ鍋定食」は、ちゃんぽん麺、辛子明太子、日替わり惣菜2種、ライス付きで980円

名古屋第一ホテル錦の1階にある。鮮やかなオレンジ色の壁が目印

名古屋第一ホテル錦の1階にある。鮮やかなオレンジ色の壁が目印

 名古屋の繁華街である栄に「フランスと九州をコラボレーションしたビストロ」が昨年オープンした。「モツ鍋ビストロQ」である。九州の料理でも、とくにモツ鍋をメーンとした同店は、フレンチのシェフがメニューを考え、ワインや焼酎との相性がいい。今年3月からランチを始め、定番のモツ鍋ランチ定食に並ぶ人気メニューが、「炙り牛モツ焼きカレー定食」だ。ボリュームがあり野菜もとれるように配慮して、男女を問わず人気を集めている。

 ◆あぶりモツ×カレー×とろ~りチーズが好相性!

 牛モツがトロッと口溶けよく、カレーと相まって食欲をそそる炙り牛モツ焼きカレー。カレーライスにチーズをのせてオーブンで焼き、香ばしくあぶったプリプリの牛モツがのっている。熱々でとろりとした焼きカレーで、ランチ限定の人気メニューである。

 同品は、ランチを始めるにあたり“ビストロ色”を出しつつ、通年で喜ばれるメニューであること、モツとの相性がいいことを条件に考え出された。臭みがなく口溶けもいい牛モツは、個性の強いカレーとの相性がとてもよい。モツ鍋屋のカレーなので、洗練されすぎないことにも気を配った。カレーを研究し、懐かしさのあるカレーの味わいに、同店らしさを加えるために約10種類のスパイスと隠し味にラー油を加えて、オリジナルの味わいにした。

 同店は、ホテルの1階にありオール電化厨房。モツは火で焼いた方がおいしく、香りもちがう。でき来ることは何かを考えた結果、バーナーを使用することだった。お客さまに提供するときあぶることで、香ばしさや熱々さトロッとした感じを強調できる。

 モツ鍋ビストロQは、外観も内装も、一見モツ鍋屋っぽくしていない。お客さまが1人のときも気軽に入って、ワイン片手に食事を楽しんでもらいたいと、ビストロ風にした。夜の一番人気は、トマトモツ鍋。フレンチ出身のシェフが考えたレシピで、根菜とモツがトマトの酸味でスッキリ食べられる。特に締めのリゾットがおいしいと評判だ。

 社長でソムリエの北村貴史さんは、フランス料理店も経営している。別カテゴリーを新しく出したのがモツ鍋ビストロQ。Qという文字は、北村さんが生まれた九州だけでなく、クオリティー、クエスションにもかけた。

 場所柄、ランチの競合店は多い。「落ち着いた店内でゆっくりしていただけるので、女性の方にもっといらしてほしいですね」と北村さんは語る。

 ●店舗情報

 「モツ鍋ビストロQ」 店舗所在地=愛知県名古屋市中区錦3-18-21、電話052・265・6011/経営=TMアルチザン(株)/開業=2010年11月/営業時間=午前11時半~午後2時、5時半~翌2時、日・祝定休/坪数・席数=15坪・23席/平均客単価=昼850円、夜3800円

 ●愛用食材・資材:「京らー油(九条ねぎ入り)」

 (株)創雄(京都市右京区太秦御所の内町16)

 炙り牛モツ焼きカレーの隠し味に使っているのが「京らー油」。国産の唐辛子、ニンニクなどに、九条ネギが入っている。辛さだけでなく香味豊かで、カレーに加えると、深みとコクが出るという。直線的な辛味ではない、まろやかな辛味をもつため、ソムリエでもある社長の北村さんは、「これじゃないとダメ」と語る。

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