売れるメニューのヒント:弁当編(1)

2008.02.04 338号 10面

 ○ヘルシーを加えたカツ丼の新旋風

 ◆和風だしカツ丼

 ジャスコ盛岡店/岩手県盛岡市

 424g/398円

 内容:チキンカツ、キャベツ、ニンジン、ネギ、鰹節、刻み海苔、白飯。

 見所:この「和風だしカツ丼」には和風だしがかかっていて、鰹節がまぶしてある。普通のカツ丼の卵なし味だ。卵がないので普通のカツ丼よりコレステロールがたまりにくく、ソースや味噌がかかっているわけでもないので、ソースカツ丼や味噌カツ丼よりも塩分が少ない。野菜の量も、それらのカツ丼トリオと比べて多く、間違いなくヘルシーだ。これまでおいしさとボリュームさえあれば許されてきたカツ丼業界に、久々に吹き込んだ新旋風だ。

 実用性★★★ 生産性★★ 経済性★★ オシャレ★★ 容器適性★★ ユニーク★★★

 ○缶ビールとセット売りする単身赴任応援弁当

 ◆おつまみ弁当

 ベニーマート神田店/青森県弘前市

 432g/580円

 内容:鶏唐揚げ、サケと卵マヨネーズ焼き、ポテトサラダ、ネギメンマチャーシュー、イカあぶり焼き、干し魚、細巻き(干瓢・キュウリ・納豆)、醤油、マヨネーズ、ほか。

 見所:店長が単身赴任のお客からの声に応えて考え出した商品。6種類のおつまみと小腹にうれしい海苔巻きがセットになっている。内容だけでなく580円という価格も、単身赴任者の財布にはうれしい。POPには「缶ビール2本が適量です」という店長のコメントまでのっている。なるほど、缶ビール2本程度の飲酒なら二日酔いの心配もないし、弁当と合わせても1000円以内に納まる。まるで店長自らが実践しているようなコメントだ。いずれにしても、惣菜だけでなく缶ビールまでPRするところは、さすがに店の責任者である。

 実用性★★★★ 生産性★★ 経済性★★ オシャレ★★ 容器適性★★ ユニーク★★★★

 ○焼き肉より安くてヘルシー

 ◆焼肉ホルモン弁当

 肉のふがね/岩手県盛岡市

 482g/525円

 内容:ホルモン焼き、玉ネギ、キャベツ、ニンニクの茎、松前漬け、しば漬け、白飯。

 見所:最近、外食市場ではホルモン焼き店が増えている。だが惣菜市場ではホルモン焼きを使った弁当は少ない。この弁当は、精肉店がホルモン焼きをご飯にのせたもの。「焼き肉弁当」なら525円だと肉はいくらも入らない。だが「ホルモン弁当」なら525円で写真の通り山盛りのモツが入る。しかも肉だと山盛り食べるとメタボってしまう心配があるが、モツなら高タンパク低カロリーなので山盛り食べても大丈夫。外食市場と同様に、惣菜市場でもホルモン焼きを入れた弁当は有望だ。

 実用性★★ 生産性★★ 経済性★★ オシャレ★★ 容器適性★★ ユニーク★★

 ○中秋の名月のように風流なネーミング

 ◆秋の月見豚丼

 コープ花北オリザ/岩手県北上市

 430g/498円

 内容:豚肉、温泉卵、シメジ、ネギ、白飯。

 見所:卵を使った料理には、「鶏肉の卵とじ丼=親子丼」「生卵入りそば=月見そば」「卵包み炒飯=黄金チャーハン」など風流な名前のものが多い。この豚丼も温泉卵が入っているので、「月見」という名前が付いている。その上この豚丼には、「秋の」という枕詞まで付いている。「月は秋が最も美しく見える」といわれている。同じ満月でも中秋の名月は別格だ。同じ温泉卵入りの豚丼でもただの「温玉豚丼」より「秋の月見豚丼」のほうが、情緒があるので売れそうだ。しかも秋の味覚のシメジが入っているので、ヘルシー感も二重丸だ。

 実用性★★ 生産性★★ 経済性★★ オシャレ★★ 容器適性★★ ユニーク★★

 ○チラシより効果的な集客力

 ◆本日のおすすめランチ

 ト一屋 堂ノ沢店/秋田県秋田市

 456g/250円

 内容:卵ロール、スパゲティ、鶏唐揚げ、クリームシチュー。

 見所:大きなホタテや鶏肉が入った手作りのクリームシチュー、玉ネギとピーマンとマッシュルームが入った家庭的なスパゲティ、卵サラダがあふれ出すほど入ったロールパン、味的にもボリューム的にも大満足できる。これだけ充実した内容で250円とは、超お買い得品だ。この弁当を買うために、わざわざ足を運ぶお客もたくさんいるだろう。下手なチラシをまくよりもはるかに集客力はありそうだ。単品としてのもうけは小さくても、店全体をもうけさせる効果は絶大だ。

 実用性★★ 生産性★ 経済性★ オシャレ★★ 容器適性★★ ユニーク★★★

 ○脇役おかずが主役で活躍

 ◆カップサラダ(ハンバーグ・点心・イカメンチ)

 中三本店/青森県青森市

 ハンバーグ252g/288円・点心178g/305円 イカメンチ176g/228円

 内容:ハンバーグ=ハンバーグ、フライドポテト、スパゲティ、生野菜。点心=エビギョウザ、シュウマイ、レモン、生野菜。イカメンチ=イカメンチ、レモン、生野菜。

 見所:上にはおかず、下にはサラダが入っている。上下混ぜればごちそうサラダになるし、上下別々だと普通にご飯のおかずになる便利な構造だ。上の部分は洋食のハンバーグ、イカメンチ、中華の点心やエビチリ、和食の串カツなどバラエティー豊富だ。点心のサラダなどなかなか斬新である。こう言ってはなんだが、どのおかずも弁当だと付け合わせくらいにしかなれない脇役クラス。それがこうしてそれぞれ主役になって活躍している姿は実にほほえましい。

 実用性★★ 生産性★★ 経済性★★ オシャレ★★ 容器適性★★ ユニーク★★

 ○ゆでただけでオッパッピー

 ◆おつまみウインナー

 サンライフ若葉町店/岩手県花巻市

 164g/267円

 内容:ゆでたウインナー。

 見所:一見、精肉売り場に並んでいるウインナーとさほど変わらないが、「そんなの関係ねぇ」である。試せば分かるが、精肉売り場のウインナーはそのまま食べるとボソボソで生臭い。だがこのウインナーは「細いシワ」が物語る通り、きちんとボイルされているので、歯応えが良く肉のうまみが詰まっている。おつまみには最適だし、翌日の弁当にだってそのまま入れられる優れものだ。調理に時間をかけたからといって良い商品になるとは限らない。ゆでただけの商品でもお客に喜んでもらえれば、はい!オッパッピーなのだ。

 実用性★★ 生産性★★★ 経済性★★★ オシャレ★ 容器適性★ ユニーク★★

 (メニュー取材日 2007年12月31日~11月1日)

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