08年外食産業市場規模24兆4315億円 法人交際費減響き前年比0.5%減
食の安全・安心財団付属機関の外食産業総合調査研究センターはこのほど、08年外食産業市場規模は前年比0.5%減の24兆4315億円と発表した。世帯1人当たり外食支出額は若干増加しているものの、法人交際費減少などで微減となった。同市場規模は97年の29兆0702億円をピークに減少し続け、06年微増、07年横ばいで底を打ったと思われていたが、景況下を跳ね返すことはできなかった。
部門別に見ると、飲食店、宿泊施設、社員食堂、病院給食などを含む「給食主体部門」の市場規模は、19兆4207億円(前年比0.3%減)で外食産業市場規模全体の79.5%を占め、喫茶店・居酒屋、料亭・バーなどの「料飲主体部門」は、5兆0108億円(同1.5%減)で同20.5%となった。
堅調な業態は「食堂・レストラン」「その他の飲食店」「学校」「保育所給食」で過去3年連続伸び、不振な業態は「国内線機内食」「社員食堂など給食」「弁当給食」「病院」「喫茶店」で3年連続減少している。
またホテル、旅館での食事・宴会などの「宿泊施設」の市場規模は、宿泊単価や稼働率は改善傾向にあるものの、旅館関係で施設数の減少などで全体として前年比3.3%減少した。集団給食では「学校給食」は、給食費の上昇や児童・学生数の下げ止まりから前年比1.0%増加、「保育所給食」も園児数の増加、食単価の上昇で同0.9%増加したが、「事業所給食」は施設数の減少や従業者数の減少、コンビニなどとの競合で「社員食堂等給食」は同3.0%減、「弁当給食」同4.8%減と減少した。
持ち帰り弁当店や惣菜店、テークアウト主体のファストフードなどの「料理品小売業」の市場規模は、6兆0777億円(同2.2%減)で、外食産業市場規模に「料理品小売業」の市場規模を加えた「広義の外食産業市場規模」は、29兆9779億円(同0.8%減)となった。