ぐるなび、初のリアル店舗で訳ありグルメ販売 認知度アップでネット購入増狙う
飲食店情報検索サイト運営会社「ぐるなび」はこのほど、東京・お台場ヴィーナスフォートで「お取り寄せグルメ&訳ありフードマーケット」を開催した=写真。見て・食べる機会をつくることで商品の認知度を高め、Webサイトの利用者増加につなげる。ヤフー、楽天が百貨店と組んでリアル店舗販売を始めているが、「ネットお取り寄せグルメのリアルなアウトレット販売は初」(武田恵子ぐるなび食市場チーム販促プロデューサー)という。
ぐるなびは08年8月から運営サイト「ぐるなび食市場」で訳ありグルメ販売を始めたが、リアル店舗の販売イベントは初めての試み。出店企業12社のうち訳ありグルメは9社が販売した。南房総びわ問屋の「割れせんべい」(700g999円)、チーズケーキファクトリーの「チーズバー切れ端」(500g500円)、マキシム・ド・パリの賞味期限が通常より短い(10年5月まで)「チョコレート詰め合わせ」(1050円)、しいあすねっとの「南高梅つぶれ梅干し」(1パック1000円)など、正規品と味・品質は変わらない商品を割安価格で提供した。
「リアル店舗での訳ありグルメ購入を入口にしてサイトや正規品を知ってもらい販売促進につなげたい」(武田氏)。訳ありグルメはネット通販サイトのコンテンツの一つとして定着して、消費者の節約志向を追い風に自家用に購入する顧客が増えている。ぐるなびの訳ありグルメ売上げも08年比15倍と急拡大した。ネット通販は場所・時間を選ばず多品目の商品を紹介できるが、見る・触る・食べるという体験ができない。リアル販売でこの点をカバーすることで新たな需要開拓を狙う。