ローソンとサークルKサンクス、おにぎり刷新し好調
CVSチェーンのおにぎり刷新が相次いでいる。節約志向の強まりとともに100~110円の低価格帯が増えていたが、従来の中心価格帯である120~130円台の定番商品の再強化に乗り出した。おにぎりの3大要素であるコメ・塩・具材の質を高めながら、調達法や製法などの見直しで価格は据え置きか値下げを実現した。ローソンは値下げで販売数が2倍、サークルKサンクスは刷新前に比べ売上げが8%増えた。
ローソンは6月29日に160~170円台の「新潟コシヒカリ」シリーズを139円均一に値下げした。コメ産地など取引先の協力で粗利益率を維持しながら値下げを実現した。これにより同シリーズの販売数は2倍、7月のおにぎり全体売上げも前年比3%増に転じたという。20日から高級食材を使いながら価格を168円に抑えた「贅沢新潟コシヒカリ」シリーズが加わった。第1弾「キングサーモンハラミ」は、日本の年間輸入量の約10%に相当する250tを買い取り、数量限定で売り出した。おにぎりの既存店売上げは09年度約5%減だったが、刷新で10年度は5%増を目指している。
サークルKサンクスは6月29日からシリーズ名を「おむすび道」に刷新し具材の質・量を見直し価格据え置き(一部値下げ)で新発売した。「青混ぜ海苔おにぎり(ねぎとろわさび)」128円は焼津港水揚げのキハダマグロを使用、TVCM効果も加わり刷新前の60~70%増の販売数を記録した。おにぎり全体でも刷新前に比べ売上げ8%増と好調で、前年比でもプラスに転じる勢いという。新シリーズ「サンドむすび」は通常のおにぎりに比べご飯は1.3倍、3種類の具材は2~3倍入っている。通常おにぎりの約1.5倍のボリュームで価格は168円に抑え、20~30代男性の購入を狙う。