この食材に注目!:クルール「天女まいたけ」 マツタケ超える最高級キノコ

2011.11.07 392号 16面
天然の持つ香り、風味、歯触りに限りなく近い食感

天然の持つ香り、風味、歯触りに限りなく近い食感

黄色が鮮やかなタモギダケ(後ろ)も人気

黄色が鮮やかなタモギダケ(後ろ)も人気

 昔から幻のキノコと呼ばれるほど希少価値があり、見つけた人が舞い上がって喜ぶので名付けられたといわれる「マイタケ」(舞茸)だが、現在では自然が破壊され、天然の物を味わうどころか見つけることすらできなくなっている。この天然の持つ香り、風味、歯触りに限りなく近い食感のマイタケとして注目されているのが、(株)岡田冷熱機工(栃木県足利市、岡田欣忠社長)が独自の栽培技術と品種改良によって誕生させた白系マイタケの新品種「天女まいたけ」だ。同商品の販売を手がけるクルール(株)(東京都港区、地曳伸二社長)は、大量生産体制が確立し、1年を通じて低価格で安定供給できるようになったのを機に、本格販売をスタートさせる。

 ◆刺し身でも食べられる 栄養価抜群の安全・安心栽培

 白いサンゴのような美しさを持つ「天女まいたけ」は、キノコのうま味を感じさせる茎の部分が普通のマイタケと比べて圧倒的に多く、キノコには不向きだった刺し身、しゃぶしゃぶ、サラダといった料理にも利用できる。刺し身の場合、本品をスライスしてサッとゆで、十分に水切りして冷やし、ワサビ醤油で食べる。生臭さがまったくなく、アワビのようなコリコリ感が絶妙。白いのでスープにしても色が染み出ず、水分補給で人工的に成長を促進させるマイタケとは栽培方法が異なるために水っぽくなく下処理も要らない。

 また、ビタミンB1、B2、Cの他、体内でビタミンDとなるエルゴステロール、体内の酵素の働きを活発にするゲルマニウムなど、人体に有効な成分を豊富に含んでいる。そのうえ低カロリーなので、健康や美容に敏感な人に最適な食品といえる。さらに、農薬や化学肥料など人体に有害な物質を一切使わず、自動の菌床充填・殺菌装置やクリーンルームを完備した環境で栽培されているため、食の安全・安心に敏感な現代人のニーズにも合致している。

 これまでも高級レストランの食材やこだわり贈答品としてニーズは高かったが、生産が追いつかない状態が続いていた。だが、全国の生産者に対するプラントの技術指導や、補助金による規模拡大を積極的に行い、安定的に供給できる体制が確立され、価格も大幅に下がった。クルール(株)取締役営業本部長の北嶋博憲氏は、「マツタケを超えるキノコの最高級品種で、種苗登録・栽培方法の特許が取れているオンリーワン商品。新メニュー開発の切り札にしてほしい」と期待を込めている。

 ◆問い合わせ先=クルール(株)東京本部(東京都港区西新橋1-24-16、電話03・6268・8155)

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