神明、元気寿司の筆頭株主に グルメ杵屋と米国展開も

2012.06.04 399号 06面

 神明と回転寿司チェーンの元気寿司、グルメ杵屋の3社はこのほど、資本業務提携締結で基本合意した。神明は元気寿司の発行済み株式の28.1%に当たる250万株をグルメ杵屋から取得し、筆頭株主となる。具体的な提携内容は未定だが、今後神明は元気寿司に対して主要食材のコメを安定的に供給する他、グルメ杵屋と共同で今後、米国で日本食レストランを展開する方向で調整中という。

 関東地区を中心に「元気寿司」「魚べい」などを展開する、有力回転寿司チェーンの元気寿司は、国内はもとより海外で回転寿司を中心としたレストラン事業やフランチャイズ事業を展開している。今回の神明との提携を機に、関西地区への進出を図る他、海外での共同事業も展開することも視野に入れている。

 ●コメの消費拡大狙う

 今回の提携の背景に、国内コメ消費が伸び悩む中、コメ卸最大手の神明が、国内外で成長が見込める回転寿司事業への参入で、コメ消費拡大を狙うことがある。

 現に同社は年間約55万tを取り扱っており、主食米で圧倒的な強さをみせるだけでなく、グループ会社のウーケによる無菌包装米飯製造・販売の他、日本食ブームに沸く海外に向け日本米を輸出し、すでにその輸出量は年間約1200tに上っている。

 さらに3月、米国・ロサンゼルスにグルメ杵屋FCの日本そば店を初出店するなど、コメを切り口にした多用途利用やグローバル戦略に余念がない。

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