味の素社 おいしさの縁の下の力持ち お肉料理の付加価値アップ 漬け込むだけで調理感付与

2017.01.02 455号 20面

 ●「やわらか」「ジューシー」「スジだけやわらかく」の3タイプ

 味の素社の「調理料」シリーズはデリカ、外食チェーンを中心に需要が高まっている。「調理料」とは、味付けをする「調味料」ではなく「調理感」を付与する機能性製剤であることから名付けられた同社による造語だ。

 肉用「調理料」シリーズの歴史は1990年代後半に発売した「きちんと下ごしらえ調理料」から始まる。同品は水や調味液に溶かして素材を漬け込むだけで、肉・魚の下ごしらえが簡単にでき、素材のジューシー感の維持、歩留まりの向上ができる機能性製剤として発売された。その機能性の技術革新が進み、現在は肉を「やわらかく」「ジューシーに」「スジだけをやわらかくする」の3つの用途別の製品が発売されている。近年では個店にもじわじわと広がっている。理屈は難しいが、使ってみれば違いがわかるリピート率の高い製品だ。

 ◆「味の素KKスジやわらか調理料」1kg袋

 赤身肉はそのまま、スジだけをやわらかく

 カルビなど赤身の中の細かいスジはかみ切りにくく、喫食者の満足度を下げてしまう。特に弁当など時間が経ってから食べる場合はスジが気になり、商品価値を損ねてしまう。

 「味の素KKスジやわらか調理料」1kg袋は、赤身肉のおいしさはそのままでかみ切りにくい細かいスジのみをやわらかくすることができる。また、肉汁を保持する機能もあるため肉のパサつきを抑え、1割程度の歩留まりアップも可能となる。和牛一頭買いをしている焼肉店における端材率を下げることができ、収益率アップにも寄与する。

 規格=1kg袋×10

 ●「味の素KK唐揚げ・お肉ジューシー調理料」500g袋

 肉汁保持し、ジューシー感を長時間付与

 「味の素KK唐揚げ・お肉ジューシー調理料」500g袋は、唐揚げに代表される厚切り肉メニューをジューシーに仕上げることができる。厨房で卵白を塗布したり、打ち粉をまぶしたりなど鶏の唐揚げのジューシー感を出すための手間のかかるプロの技が簡単に再現できる。ジューシーさを長持ちさせる効果があり、かつ肉汁を保持させることで衣に水分が移行しにくく、衣のサクッと感も長持ちさせることができ、惣菜・弁当用の肉料理のグレードアップの即戦力だ。また、原料の歩留まり率が向上により、製品価格が吸収できる。

 規格=500g袋×10

 ●「献立さん」やわらかアップ お肉・お魚用500g袋

 「やわらかさ」でおいしさアップ

 高齢者に「お肉をおいしく食べてもらいたい」といったコンセプトで開発された製品。酵素をはじめとする素材の働きで肉・魚を高齢者にも食べやすいやわらかさに仕上げることができる。

 「献立さん」シリーズは、メディケア向けのブランドとして塩分40%カット(同社従来品比)の「かつおだし」「コンソメ」「鶏がらスープ」をラインアップしている。「やわらかアップ」も高齢者向け商品の位置付けだった。だが、「やわらかさ」で肉のおいしさをアップしたいという惣菜・外食へと使用業態が広がっている。

 規格=500g袋×12

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