コンニャクゼリー特集

菓子 2020.06.05

 コンニャクゼリー市場のピークは19年で、20年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、不透明となっている。春先からの休校と緊急事態宣言の発令で、家庭での喫食機会が増えたものの、インバウンド(訪日外国人)の土産需要を当て込んだドラッグストアでの売上げが消失してしまった。日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数推計値によれば、3月(4月15日発表)では前年比93.0%減の19万4000人、4月(5月20日発表)は同99.9%減の2900人だった。
 休校直後に一時的に30%増となるなど需要が伸びる動きも見られたが、インバウンド以外でも大きな売上げを占めるドラッグストアの休業や閉店が散見された。出店に過剰感が出ていたこともあるが新型コロナが打撃となった。食品メーカーの中には春夏の新商品発売を見送ったところもあったが、コンニャクゼリーは、新たなフレーバーや大サイズの開発に積極的だ。緊急事態宣言は解除されたが、インバウンド需要は当分の間見込みにくい。一方、今後も家庭で過ごす時間が長くなるのは必至で、常温で日持ちする健康志向の手軽なおやつとして注目したい。(小島麻由美)