スパイス特集

調味 2022.08.26

 この半年のスパイス市場は、家庭用が内食化傾向の反動で長く続いた成長基調から減少に転じた。一方で業務・加工用は、行動制限がなかったことが大きく堅調に推移した。家庭用は減少に転じたが、アウトドア市場など新たな需要が生まれていることや消費者のニーズに合わせた製品投入などで長期的には成長基調といえる。スパイス業界全体として現在、最も大きな課題は産地での天候不順による生産量減と為替への対応だ。特に為替は年初から約20%と急激に上昇している。このため、専業メーカーを中心に2回目、もしくは3回目となる価格改定の動きが進んでいる。長期的に高品質かつ安定した供給を果たすためにも、コスト増加への対応は必須な状況となりつつある。(高木義徳)