ワケありの盛り付け:自家製ソース開発で一体感を醸成

2025.01.06 551号 11面
極み生牡蠣 1個990円(税込み) 生ガキ+イクラ+ウニで贅沢を極めた

極み生牡蠣 1個990円(税込み) 生ガキ+イクラ+ウニで贅沢を極めた

 ●痛風鍋ヒントに贅沢海鮮をテンコ盛り

 東京・新橋のカキ料理専門店「牡蠣海鮮料理 かき家 こだはる 新橋店」は、カキ好きな日本人はもちろん、海外から訪れるオイスター好きな訪日客にも人気の繁盛店。

 中でも「極み生牡蠣」は、カキ殻の上にカキ、ウニ、イクラをたっぷり盛り付けた贅沢なビジュアルで、ファースト注文率の高い前菜の看板商品だ。

 「鍋料理でカキ・あん肝・白子を盛り付けて大ヒットとなった痛風鍋がヒント。これを生牡蠣商品としてアレンジしたのが同品です」と料理長の森元博志さん。ここ数年で類似商品を出す競合店が急増したことから2023年5月にリニューアルに着手。他店との差別化に成功し、リピート注文を確実にアップさせている。

 競合店はただ食材を盛り付けただけのものが多く、味にまとまりがない。そう感じた森元料理長は「カキ、ウニ、イクラの一体感を生み出すソースの開発が差別化ポイントになる」と考えた。そこでクラムチャウダーのスープをヒントに、生クリームベースのソースを考案。全体をまろやかに包みこむと同時にカキやウニの苦味やイクラの塩カドを和らげることで一体感を醸成。うま味の相乗効果をもたらした。

 使用する生カキは常時仕入れる8~10種類からサイズやクリーミー感を見極めて決める。取材時は、北海道の仙鳳趾で、ウニ、イクラのうま味に負けない濃厚さで存在感をアピール。カキに包丁を入れてデザートスプーンですくいやすくする心配りも秀逸だ。

 ●店舗情報

 「牡蠣海鮮料理 かき家 こだはる 新橋店」

 所在地=東京都港区新橋3-8-8 神野ビル2階

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