多忙でも読める外食ニュース
●グローバルダイニングが那須に大型複合施設
グローバルダイニングが、栃木県の商業施設「那須ガーデンアウトレット」に隣接する3200坪を超える敷地に、飲食店と宿泊施設を兼ね備えた大型の複合店舗「那須パラダイスヴィレッジ」を開業。同店舗は、1階が「権八」や「カフェ ラ・ボエム」など同社の飲食ブランド12店舗と物販店舗、2階は全37室の宿泊施設となり、150台以上の駐車場を備える。飲食店舗のうち6店舗は新たなブランドで、ラーメンや天丼、アイスクリームなどの店も含まれる。
解説=同社は1973年の創業で、80~90年代には、若者のナイトスポットとして繁盛店を数多く生み出した先駆的な外食企業。繁華街におけるトレンドは後進の他社ブランドに移行しているが、リゾート地で新境地を見いだせるか。
●大阪の巨大再開発大規模フードマーケット
大阪駅と梅田駅に隣接し、大規模な都市公園を含んで西日本で最大の再開発ともいわれている複合施設「グラングリーン大阪」の南館が開業。今回オープンするショップ&レストランには、約900坪の大規模フードマーケット「タイムアウトマーケット大阪」が入居する。「タイムアウトマーケット」は、世界で食と文化のトレンド情報を発信する「タイムアウト」が手掛けるフードゾーンで、これまでリスボンやニューヨーク、ドバイなど世界10ヵ所に開業。今回はアジアで初となる。
解説=同施設は全体で約4.5haの「うめきた公園」を含み、三菱地所など9社のジョイントベンチャーにより開発。北側エリアはすでに2024年に開業し、最終的な全エリアのグランドオープンは27年を予定している。
●物語コーポレーション、豊橋に豚カツ新業態出店
「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」などの和食系ブランドを展開する物語コーポレーションが、新業態の「熟成肉とんかつ ロース堂」を愛知県豊橋市に出店した。ファミリー層をターゲットに、ロースの豚カツを中心にした定食などを提供する郊外ロードサイドの独立店舗。看板商品の「ロースかつ定食」は税込みで1089円、「かつ丼(並)」は同759円という低価格で、同タイプの競合ブランドに挑戦する。ランチタイムには、「ロースかつ定食」を同979円で提供するという。
解説=外食の豚カツ市場は、客単価1500円前後のレストランと同1000円未満の丼物ファストフードに、ほぼ二分されている。同社は独自の仕入れと加工技術で、その中間の価格帯を狙ったレストラン業態を開発した。
●春闘で外食も大幅な給与引き上げ
今年の春季労使交渉では、さまざまな業界で満額回答が続いた。外食でも、ゼンショーホールディングスが平均11.2%と過去最高の給与引き上げで妥結し、大卒の初任給は31万2000円となる。同社のベースアップは13年連続で、直近3年の累計では36.7%増。また、「餃子の王将」を展開する王将フードサービスは、組合の要求する2万2200円に対し平均3万0139円という満額以上の増額回答で話題となり、大卒の初任給も30万円ちょうどと大台に乗った。
解説=一方、イートアンドホールディングスは定年年齢を63歳から65歳に、継続雇用も65歳から68歳に延長すると発表。外食業界全体で、優秀な人材の確保と、人員不足を解消するためのさまざまな施策が打ち出されている。
●コメダ、人気ドリンクの「ジェリコ」専門店開業
コメダが、「コメダ珈琲店」の人気ドリンク「ジェリコ」をクローズアップした新業態「ジェリコ堂」を日本国内に初出店。「ジェリコ」はもともと、アイスコーヒーとコーヒージェリー(ゼリー)を混ぜたドリンクにホイップクリームをのせたメニューだが、これまで、飲料やジェリーの種類、トッピングなどを変更した期間限定のバリエーションがいくつも登場してきた。「ジェリコ堂」は、そのバリエーションを幅広くカスタマイズできる「ジェリコ」に特化した新ブランドとなる。
解説=「ジェリコ堂」は同社が昨年10月、香港の地下鉄駅ビル内に売店型として出店した新ブランド。今回の日本1号店は愛知県名古屋市の中心部にある商業施設への入居で、売店型ではなくイートインも可能な店舗となっている。
●ゴンチャ初のコンセプトストア出店
ゴンチャジャパンは、初となる「ゴンチャ」のコンセプトストアを東京・原宿に出店した。店舗のデザインを刷新し、メニューにも店舗限定ドリンクやサンドイッチなどのフードアイテムを導入。オリジナルグッズも販売する。
●「壁の穴」が大阪に新店舗を出店
焼肉坂井ホールディングスの傘下にある壁の穴が、「壁の穴」ブランドの新店舗を大阪の商業施設に出店した。「元祖たらこスパゲッティ」など従来からの定番メニューに加えて、若い客層に向けた新メニューを投入している。
●プロントのワイン酒場初の北海道出店
プロントコーポレーションが展開するワイン酒場の「ディプント」が札幌・すすきのに出店し、北海道に初上陸を果たした。同ブランドは、東京を中心に首都圏や長野、静岡、九州などに40店舗を出店しており、今回の札幌は41店舗目となる。
●「スシロー」がマレーシアに初出店
「スシロー」を展開するFOOD&LIFE COMPANIESが、マレーシアに初出店した。出店したのは首都クアラルンプールの大型商業施設。同社の東南アジアへの展開は、シンガポール、タイ、インドネシアに次いで4エリア目となる。
●クリスピードーナツオフィス街にテイクアウト店
クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンは、東京・丸の内の商業施設内にテイクアウト専用の店舗を出店した。同社としては初のオフィス街への出店となり、ドリンクはセルフサービスで提供。早朝から10時までのセットメニューも販売する。
●ホットランド持株会社体制へ
ホットランドがホットランドホールディングスへと商号変更し、持株会社体制に移行。新設の子会社ホットランド東日本とホットランドフーズに「築地銀だこ」の東日本エリア事業などを継承し、ホットランド大阪もホットランド西日本に商号変更。
●「かっぱ寿司」インドネシア展開へ
「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイトがインドネシアでの展開を踏まえ、同国に子会社を設立。子会社は、同社が99%、同じコロワイドグループのコロワイドMDが1%を出資する。同社は昨年、韓国で海外の回転寿司事業へ本格的に進出した。
●味噌ラーメン店を力の源ホールディングスがM&A
ラーメン「一風堂」などを展開する力の源ホールディングスは、子会社の力の源カンパニーを通じて、東京と神奈川でラーメン店8店舗を出店するライズの株式を取得。ライズは味噌ラーメンを主力とし、「楓」と「奏」という2ブランドを展開する。
●マックが値上げ新セットも投入
日本マクドナルドは、「マクドナルド」の税込み店頭価格を10~30円値上げ。また同時に、ドリンクとサイドメニューを含めて500円台となる「セット500」のラインアップとして、10年ぶりに「ハンバーガー」のセットを500円ちょうどで復活させた。
●スタバ、5~6円の過剰請求また発生
スターバックス コーヒー ジャパンは、今年2月~3月の1ヵ月弱の期間に、一部の店舗で商品1杯当たり5円または6円の過剰請求があったと発表した。総額は10万円ほどで、レジ登録のミスによるものという。同社では昨年もコーヒー豆で誤請求のミスがあった。
編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)