レンゴー、脱臭・吸水性に優れた「ビスコパール」、生ごみ処理機に採用進む
レンゴー(株)(東京都港区、電話03・6716・8654)の多孔性セルロース粒子「ビスコパール」が、生ごみ処理機の菌床として注目されている。処理機内の余分な水分を素早く吸収し、水分過多を抑制。粘着物吸着機能でごみの団塊化も防止できる。木チップやもみがらを使用した菌床と比較して摩耗や割れが少なく、長期間機能を保持。セラミック製基材では不可能な可燃物としての廃棄が可能で、メンテナンスも楽に行える。
同製品は、業務用生ごみ処理機「エコピース」(製造・販売=サンルート(株)〈東京都渋谷区〉)にも採用され、給食センターや食品工場に多く導入されている。サンルートでは「現在はセラミック製の菌床と併用しているが、今後はビスコパール100%のものに移行していく」考えだ。
ビスコパールは、紙の主成分であるセルロースと炭から作られた業務用生ごみ処理基材。優れた吸水性で、従来処理が難しかったおかゆなど多水分食品の処理も可能だ。炭の配合で悪臭の発生を抑制し、特別な脱臭設備の必要もない。
同製品を採用した「エコピース」は、振動と撹拌翼を併用した業務用生ごみ処理機。菌床とごみがムラなく混ざり合い、生ごみのスムーズな分解を促進する。処理後の残さは乾燥状態で自動排出。流水による洗浄排出が不要で、コスト削減にもつながる。
食品リサイクル法では、生ごみを出す事業者に対し、06年までにごみを20%減らすかリサイクルすることを義務づけている。生ごみ処理機の需要が高まりつつある中で、同社はビスコパールの性能を再アピールして需要拡大を図る。