メニュートレンド:大阪発!お好み焼き風「紙カツ」 「銀座ライオン 大阪ツイン21店」
ご存知「銀座ライオン」は、サッポロビール系列のビアホール。1899年に日本初とされるビアホールを東京・銀座に登場させて以来、1世紀以上にわたって生ビールを主役とする豊かで楽しい食文化を全国各地で発信し続けている。その一つ「大阪ツイン21店」(大阪中央区)には、ビールの定番つまみである唐揚げやソーセージの人気を凌ぐ名物メニューがあるという。その「大阪発!お好み焼き風【紙カツ】」とは、いったいどんな料理なのだろうか。
◆カツの上で花かつおが躍る! デカッ!でも意外とあっさり
「銀座ライオン 大阪ツイン21店」があるのは、大阪を代表するビジネス複合都市「大阪ビジネスパーク(OBP)」内。工場直送の新鮮な生ビールを求め、連日、大勢のビジネスマンが来店してくる。「特に大阪はエビスビールの人気が高い地域。ブラックや琥珀など、5種類の樽生エビスが飲める店としても親しまれています」(山中茂幸店長)。通常料金プラス200円で、5種すべてのエビスが対象に加わる飲み放題も好評だ。
さらに、ビールのつまみにも大阪を意識した独創性を発揮。なかでも「大阪発!お好み焼き風【紙カツ】」は、1グループ1オーダーがほぼ当たり前の人気となっている。この料理は名前のとおり、たたいて伸ばした肉に衣を付けて揚げた「紙カツ」をお好み焼きに見立て、オタフクのお好みソースをかけたり、花かつおをトッピングするなどのアレンジを加えたもの。甘めのソースと衣の上で踊る花かつおの姿と香りが「お好み焼き風」をアピールする一方で、サクサクの食感や揚げ物ならではの味わいもジュワッ。カツレツの魅力を最大限に生かしながら、お好み焼きのエッセンスを程よく加えている。
たとえばお好み焼きといえば「ソース+マヨネーズ」だが、「大阪発!お好み焼き風【紙カツ】」ではマヨネーズよりマイルドで、フレンチドレッシングよりコクのあるシーザーサラダドレッシングを選択。このあたりも、ビールとの相性にこだわった「程よさ」のポイントだろう。
また、初めてオーダーした人が決まって口にするという「デカッ!」の言葉どおり、直径20cm弱のカツレツが醸し出す迫力は写真以上。しかし、実際に食べてみると意外とあっさりしており、あれよあれよという間に皿が空いてしまう。上質の豚ロース肉を使い、衣をできるだけ薄くすることで上品かつ飽きのこない味わいを実現しているのだ。
このほかにも「牛すじコンニャクの九条ネギ焼き」や「玉子屋さんの出し巻き」など、大阪人の食欲をそそるオリジナルメニューが揃った同店。今後も、「ビールに合う、そして地域に根ざした名物メニューを開発していきたい」と意欲を見せる。
●店舗情報
「銀座ライオン 大阪ツイン21店」 経営=(株)サッポロライオン/所在地=大阪府大阪市中央区城見2-1-61、ツイン21 MIDタワー3階、電話06・6946・0481/開業=1987年/営業時間=月~金ランチタイム午前11時15分~午後2時半(ラストオーダー午後2時)、ビアタイム午後5時~10時半、土・日・祝ランチタイム午前11時半~午後2時半(ラストオーダー午後2時)、ビアタイム午後4時~10時/休日=年末年始/坪数・席数=約65坪・122席/1日来店客数=150~200人/目標月商=1000万円/スタッフ=18人
●愛用資材・食材
「キユーピー シーザーサラダドレッシング」
葉野菜やトマトはもちろん、魚や肉類などとの相性も考えて作られているキユーピーのシーザーサラダドレッシング。それをカツレツに、しかもお好み焼き風のアレンジに用いた点が、「大阪発!お好み焼き風【紙カツ】」の独自性につながっている。チーズ、アンチョビ、ガーリックなどの風味がマッチしたクリーミーさが、甘めのお好みソースと交じり合い、重すぎず、それでいてニュアンス豊かな味わいを生み出している。