メニュートレンド:焼きそば店から大転換 「鉄板スイーツ@神戸マシュマロ浪漫」
スイーツの街、神戸に、新タイプのお菓子が登場! 昨年末、元町の人気店「神戸マシュマロ浪漫」が、焼きマシュマロをアレンジした専門店をオープン。パンケーキをベースに、焼きフルーツ、焼きマシュマロと、“焼き”にこだわったユニークな店である。
●焼きマシュマロに特化したパンケーキ テークアウト主体にアピール狙う
昨年12月、三宮にオープンした「鉄板スイーツ@神戸マシュマロ浪漫」は、“マシュマリスト”久保律子さんが経営する店。手づくりのマシュマロ販売で業績アップ中の本店、神戸マシュマロ浪漫の新業態として、焼きマシュマロに特化した店づくりが行われている。
というのも、この店がスタートしたのは、1枚の鉄板がきっかけ。同店の前身は、久保さんが「ぜひ、やってみたかった」という塩焼きそば専門店。しかし、思うように業績が伸びず、3ヵ月で閉店することに。そこで、せっかく設置した鉄板を活用しようと誕生したのが、鉄板スイーツなのである。
いわば、起死回生の策なのだが、これがなかなかユニーク。まず、鉄板でパンケーキを焼き、焼きフルーツと生クリームをのせる。さらに、マシュマロをのせ、バーナーであぶれば、鉄板スイーツの出来上がりだ。焼きマシュマロは、本店では、1日に100本は売れる人気商品。その焼きマシュマロの進化形が、鉄板スイーツなのだ。
最近人気のパンケーキは、さまざまにアレンジ可能なメニューだが、マシュマロとの組み合わせは珍しい。また、フルーツを焼いて提供しているのも特徴のひとつ。フルーツは、オレンジやリンゴ、バナナ、イチゴのほか、季節のフルーツの5種類を用意。焼くと甘味が増すフルーツの特性に着目し、焼きフルーツを取り入れることにこだわったという。
ソースのトッピングには、チョコレートとキャラメル、メープルシロップの3種類を用意。その甘さとのバランスも考えて、本体は、甘さ控えめに仕上げている。価格は420円で、ソースは別途50~100円。
「塩焼きそばは、自分が好きなメニューでもあったのですが、考え方を切り替えて新メニューを考案しました。プラス思考で、マシュマロの新たなおいしさを提案していきたい」と、久保さん。新展開に備え、冷めてもフワフワ感のあるパンケーキ作りから研究したとか。その前向きな姿勢とパワーが、新たなアイデアを生み出す原動力であろう。
店内の客数が6席と少ないため、テークアウト主体に運営していきたいという同店。しかし、商品の特性を考えると、その場で食べるのがベスト。提供のスタイルも含め、今後の展開も注目の店である。
●店舗情報
「鉄板スイーツ@神戸マシュマロ浪漫」 所在地=兵庫県神戸市中央区北長挟通1-31-32 サンウエスト1階66号/開業=2011年12月/営業時間=正午~午後10時、第1・3水曜定休(3月は無休)/坪数・席数=約5.5坪、6席
●愛用資材・食材
日仏商事「インスタントドライイースト」 フランス原産
冷めてもフワフワ感のあるパンケーキを目指し、同店では、ドライイーストを採用。ベーキングパウダーでは、冷めるとパサパサ感が出るが、ドライイーストの場合は、しっとり感が持続するのが魅力という。同商品は、顆粒で扱いやすく、少ない分量でも使用できるのもポイントである。フランス原産。
規格=55g