アポなし!新業態チェック(74)「the 3rd Burger」青山骨董通り店
○店内で手作りするファストカジュアルのバーガー店
居酒屋「てけてけ」や、豚カツの「坂井精肉店」など多彩な業態を展開するユナイテッド&コレクティブが、昨年暮れにまた新たな業態であるハンバーガー専門店「the 3rd Burger」を出店した。
1号店は東京・青山の骨董通りに面した1階の路面店。スタイリッシュなデザインの店舗はハンバーガーショップとは思えない斬新さで、店内の家具もすべて天然木のナチュラル仕上げというオシャレなカフェのような空間だ。「毎日食べられるハンバーガー」がコンセプトであり、「冷凍パティを使わず生肉を店内でミンチにして焼く」「生地から寝かせて発酵させたバンズを店内で焼成する」など、従来のバーガーショップとは一線を画した商品が売り物となっている。
店名を冠したメニューである「the 3rd Burger」(650円)は、パプリカやニンジンなどマリネした5種類の野菜をビーフパティと一緒に挟み込み、トマトとレタスも加えてタルタルソースとトマトソースという2種類のソースを合わせたという、ヘルシーでボリュームのある逸品。他にも「ハンバーガー」(450円)、「チーズバーガー」(520円)、オリーブオイルで味付けした小松菜を加えた「ハンバーガーMIDORI」(550円)など、10種類以上のハンバーガーが揃う。サイドオーダーのポテトフライもカットからフライまでを店内で調理。ソフトドリンクにはスムージーが用意され、コーヒーはコーヒーハンターと呼ばれる専門家がチョイスし、ブレンドしたタンザニア産の豆を使っている。同社では、海外出店も視野に入れ展開を進めるという。
★けんじの評価
高い潜在的ポテンシャル
年が明けて半月ほど過ぎた平日の夕方、訪れてみた。店舗を見てまず驚くのは店頭のガラススクリーンだ。店舗の間口いっぱいに床から天井まで全面ガラスになっている。入口のドアもほぼガラスのみでできており、遠目にはどこがドアかも分からないほど。店内の造作を見ても、かなり高度な設計と施工の技術を駆使した店舗であることは理解できる。店内に置かれた15ページもあるフルカラーのパンフレットを読むと、「世界的な建築賞を受賞している」設計事務所が担当したということらしい。内装の一部が土壁になっているが、これもまた著名な左官職人が青山の土を使って手がけたとのこと。とてつもなくオシャレであるとともに、出店コストが気になる店舗ではある。
午後6時前、日が落ちたばかりの時間帯だが店内は閑散としている。青山という立地であっても、「(大部分の)ハンバーガー+ポテト+コーヒー」が1000円を超えるバーガー店では、常時満席という状態は難しいのだろう。ときおり近隣からのお客がちらほらと来店する程度だ。
店内で手作りしているという商品は、どれもみな確かにおいしい。フライドポテトひとつにしても、ファストフード店のそれとはまるで別物だ。こうした商品を提供するのであれば、「ファストカジュアル」が新しい業態スタイルなのだという主張もうなづける。
ふと思ったのだがこの店舗は路面店よりも商業施設内の方がふさわしいのではないか。このクオリティーでこの価格であれば、量販店のみのデーリーな商業施設以外では十分に集客力があるだろう。潜在的なポテンシャルは高いと感じた。
◆外食ジャーナリスト・鷲見けんじ=外食チェーン黎明期からFFやFRなどの動向を消費者の目線で見続けてきたアンチグルメな庶民派ジャーナリスト。顧客の気持ちを外食企業に伝えるべく甘口辛口を取り混ぜた乱筆乱文でチェーンの新業態をチェック。朝マックとロイヤルホストのカレーフェアをこよなく愛する外食ウォッチャー。
●店舗概要
開業=2012年12月21日/所在地=東京都港区南青山5-11-2 SANWA南青山ビル1F













