近代メニュー革新!繁盛レシピ研究所:宮城ホルモン店 沖縄風ホルモン各種
◆甘辛いたれで豚ホルモンの旨さを提案 鉄板上で豪快に焼いて提供 食べやすく合理的な串スタイル
焼肉メニューでは、豚ホルモンはメインにはなりにくいもの。しかし、味と提供の方法を工夫することで、よりファンを増やすことができる食材でもある。大阪市にある「宮城ホルモン店」は、豚ホルモンを串に刺し、鉄板上で豪快に焼いて提供する、“沖縄風ホルモン”の店。串をつまみながら、立ち飲みで気軽に楽しめるスタイルがうけて、地元だけではなく遠方からの客も多い人気店となっている。その味付けのポイントや、独特の提供スタイルを紹介する。
●調理概要:下処理したホルモンを串にして調理 鉄板上でたれを絡めながら焼き付ける
同店は、豚のホルモン(腸)、レバー、アブラミ、ハラミの4種類を串で提供するのが特徴。いずれも丁寧に下処理し、ホルモンとハラミは事前に串に刺し、レバーとアブラミも、鉄板上で焼きながら串に刺す。同店のたれは、長年受け継いできた、濃口醤油ベースの甘辛味。たれを絡めながら焼きあげることで、ホルモンのうま味をより引き立てている。また、途中で水をかけながら焼くことで、ふっくら感を出し、鉄板の焦げ付きをセーブできるのもポイントである。
●発祥と展開:大正区生まれの沖縄系料理 串刺しで立ち飲み客にも対応しやすく
戦後間もなく、大正区在住の沖縄出身者が、沖縄では焼かないのが一般的な豚ホルモンを、焼いて食べることを考案したのが、“沖縄風ホルモン”の発祥。今では地元の名物として定着しているが、扱う店のなかでも人気なのが1961年開業の同店である。
串スタイルが同店の特徴だが、わざわざ手間をかけて串にしているのは、立ち飲みにも対応するため。客は鉄板の周りに立ち、次々と焼かれるものから、好みの串をチョイスして食べていく。ハラミが110円で、他が60円という価格設定のため、ハラミだけ違う形状の串を使用。客は、食べ終わった串を並べて、串の数で会計をするわけである。店と客双方に、分かりやすく合理的なスタイルといえる。
●営業の概況:安く旨いホルモン求めファンが通う
利用客は、近隣の住人から観光客、「親の代からのつきあい」という遠方からの来店者まで、幅広い。仕事帰りに、ふらりと立ち寄る常連も多く、昼夜ともに盛況である。持ち帰りの割合も高く、一度に100本以上購入する人もいるとか。立ち飲みでの利用は、1人5~10串ほどで、客単価は500円~1000円。安く旨いホルモンで気軽に楽しめる店として、ファン層を広げている。
●店舗情報
「宮城ホルモン店」
所在地=大阪府大阪市大正区平尾5-10-15
営業時間=午前11時~午後7時。月・第3日曜休
◆エバラで再現!模擬レシピ 「厨房応援団 カルビ焼のたれ」でやってみよう!
豚ホルモンを串にして、「厨房応援団カルビ焼のたれ」をかけながら鉄板で焼きあげる。
○使用食材:「厨房応援団 カルビ焼のたれ」
ごはんや酒が進む甘うまい味わい
醤油をベースに、香味野菜(にんにく・生姜)を加え、レッドペッパーで味を引き締めた、甘うまいたれ。牛カルビはもちろんのこと、豚肉、鶏肉、ホルモンなど幅広い肉食材に使用できる。炒め物の場合、食材の20~25%の使用が標準。
規格=1L(常温)