ニュー飲食ビジネス「屋台村」:池袋屋台村(池袋)
池袋ターミナルの西口。トキワ通りに面している。今年4月オープン。ビルとビルの間の空地に出店する形の露地店舗で、営業面積約八〇坪、客席数一二〇席。間口五間、奥行三〇mほどの細長い空間で、今年4月以前は駐車場として活用していた。
ここを月額一〇〇万円で借り受けて(二年契約)、工事現場用の鉄パイプで屋根と側面を囲い、屋台村としてスタートしたのだ。事業主体は(有)ストールアトラクト(本社=東京・池袋、平野寿将社長)。
社長の平野氏は愛媛の松山市で日本料理(懐石料理)店を経営していた人で、料理についてはプロとしての厳しいこだわりをもっている。
屋台は焼き鳥、お好み焼き、もつ鍋、ラーメン、おでん、大皿料理、ろばた焼きなど七つの業態を集約しているが、味づくりへのこだわりと、店舗運営を一本化するという視点で、直営の経営システムを採っている。
店はタテに長い空間になっているので、屋台が直列に並ぶという展開で回遊性に欠けるが、しかし、二階建ての客席やライブ用のステージもあって、空間の活用が立体的だ。
メニュー単価は安く一八〇~八八〇円、定番メニュー約一〇〇種をラインアップしており、素材はすべてフレッシュだ。人気メニューはタコやわらか煮八二〇円、伊勢エビサラダ八八〇円、パパイヤシーフード焼き八八〇円、広島風お好み焼き五五〇円などで、平均客単価は二五〇〇円といったところ。
客層は二〇代の若い女性が六、七割を占め、まるで“女性の屋台スポット”という趣だ。客は四、五人連れのグループが目立つ。店での滞留時間は平均して九〇分。6、7時にはすでに満席で、店に入り切らない客が外で列を成して、席の空きを待つ風景が連日のこととなっている。
平均日商一〇〇万円。この10月からFC展開も開始し、11月には大泉学園に一〇〇坪の店舗がオープンするほか、明年はじめには町田市に二〇〇坪の直営大型店を出店する計画もある。
○住所/東京都豊島区池袋二-四七-二
○営業時間/午後4時30分~12時、無休
○電話/03・5396・4010