下北沢ルポ パスタレストランの集合地「パンコントマテ」オジサン族も気軽に

1993.04.19 26号 5面

《パンコン トマテ 》 店名はイタリア語のピザソースという意味。一〇年前のオープン。イタリアントマト斜め前のビルの二階。地上からは目立ない場所に位置しているが、急勾配の階段を上がっていくと、厚手のガラスの扉が目の前にある。それを開けて店内に足を踏み入れると、即カウンター席で、長イス(ストウール)に扉がぶつかるほどの狭いスペースしかない。

店舗面積一〇坪。カウンター八席と道路側がテーブル席で一六席。テーブル席の窓は前面立ち上がりのガラス張りで、外の景色がよく見える。

壁面の飾りボードは店のオーナー(永井巌さん)の手造りといい、オーナの感性とセンスの良さが感じられる。狭い店舗でありながらカウンター席とテーブル席が二分される形の空間演出になっており“オジサン族”でも気軽にカウンター席に陣取れるという造作になっている。

夜はアルコールを飲みながら、パスタやおすすめの単品メニューがつまめるという運営形態でもあるので、そういった利用のされ方も多いという。(グランドシェフ・部長長井義人さん)

メニューはトマトソース(八五〇~一一〇〇円)、ホワイトソース(八五〇~九五〇円)、ミートソース(八〇〇円)、チリソース(八五〇円)などで、よく出るメニューは赤とうがらし、ニンニク、青じそ入りスパゲティ(七五〇円)、シメジ入りスパゲッティ、ホウレン草入りベーコンスパゲッティなど(各八五〇円)で、このほか、ジャガイモ、カボチャ、ナス、ツナ、エビ入りのグラタン(八五〇円)なども評判で、トータルで九〇種近くをラインアップ。ソースも手づくり指向で、味づくりには徹底、下北沢ではパスタレストランでは評判の店の一つで、常連客も多い。客単価一三〇〇~一四〇〇円。

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