手作りウスターソースの作りかたとソースの起源

1993.02.15 22号 19面

①ス‐プを作ります。スープの材料を鍋にとり、火にかけ、沸騰したら弱火にして約三〇分。

②水分が一・五㍑(七・五カップ)になるまで煮たらシナモン、クローブ、オールスパイスの順に入れた後、カラメル以外の残りのスパイスを全部入れ弱火で水分が約一・五㍑(七・五カップ)になるまで煮て

③漉します。

④漉した汁に砂糖、塩、カラメルを入れて弱火で五分煮て、火を止めます。

⑤三〇℃にさめたら酢を入れます。

■さめてからビンに入れ、三~一〇日くらい静かに熟成させると風味豊かなソースになります。一ヵ月から三ヵ月置きますとさらに、まろかやか味と香りになります。

※この手造りウースターソースのセット(レッドペーパー、フォンドボウ、タマリンド、カラメルが各一袋)が発売されています。問い合わせ先・朝岡香辛料㈱スパイスインフォメーション‐03・3969・5100番)

私達がソースと呼んでいるものの正確な名は、ウースターシャイアーソースと呼ばれ、英国ウースターシャイアー州で生まれ、今から一五〇年ほど前地名をつけて売り出され、日本のウースターソースの原型といわれている。

本来ソースは、料理に合わせてその都度作られ用意されるものだから、その種類は数百種とも、数千種ともいわれるが、ヨーロッパでは自家製のものばかり。

起源についてはいろいろいわれているが、今から二〇〇年ほど前英国で、主婦が野菜や香辛料を一緒に壺に入れておいたところ、これが混然となっておいしい汁ができていたのを商品化したという説と、江戸時代、オランダ人が日本の醤油をヨーロッパに輸出してこれにスパイスを加えて売り出したものが起源だともいわれている。日本に深く早く浸透したのもこんなことを考えると、理由のないことではないと思われる。ソースがわが国に入ってきた時期は、明治維新より後のことのようである。

■ソースの基本的考え方

①砂糖と酢と塩、それにスパイス及びスープの五つが基本になる。

②砂糖、酢、塩の割合は非常に微妙。三つのうち、いずれの分量を少し増減しても味はがらりと変化する。

③スパイスは、残りものがあれば、セットの他に少しずつ加えると変化を楽しむことができる。

④味の基本はスープ。とろ火で時間をかけて、ゆっくり煮込む。野菜のスープ、鶏ガラのスープ、グラスドビアンなどを使うと味のバラエティーを楽しめる。

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