うまい酒は保冷でストック 居酒屋チェーン「藩」7大杜氏の酒をメーンに15種
「藩」はセゾングループの㈱西洋フードシステムズ(本社豊島区池袋)が経営する居酒屋チェーンであるが、「つぼ八」「村さ来」などFC展開のチェーン店とは異なったコンセプトで出店を活発化している。
開業して一〇年。すでにこの店舗数は八〇店。一〇〇店舗を目ざして、東京、大阪を中心に着々と出店数を伸ばしている。
この標準店舗規模は五〇~六〇坪で、客席数一二〇席。日本酒は「七大杜氏」を売りものにしているが、このほかには地酒、凍結酒もある。七大杜氏は、南部(岩手)「宝峰」純米酒、越後(新潟)「白龍」純米酒、丹波(兵庫)「小鼓」純米酒、但馬(兵庫)「八重増」純米酒、広島(広島)「竹鶴」純米酒、出雲(島根)「李白」純米酒、柳川(福岡)「都の月」純米酒など。
地酒は越乃四季(新潟)、男山(北海道)、一の蔵(宮城)、天狗舞(石川)など七酒。凍結酒は福寿(兵庫)一品。価格は七大杜氏が二合徳利で九八〇円、地酒は一本売り(五〇〇~九〇〇㍉㍑)二〇〇〇~三八〇〇円。凍結酒(七二〇㍉㍑)は一本一三〇〇円。
これら酒のつまみには、三陸めかぶ四八〇円、仙台ざる豆腐六八〇円、ほたるいか沖漬け四八〇円、いかそうめん七八〇円、まぐろの刺身など九品があり、どの酒にもフィットする。
このほかにも、料理メニューは豊富で刺身の造りからくし刺、炉ばた焼き、サラダ・酢のもの、ごはんものと各種あり、多様な飲食ニーズに対応できている。これら料理の価格は五〇〇~八〇〇円前後。
前記の居酒屋チェーンなどに比べ、やや高い料金設定であるが、それだけ店の雰囲気もよく、ちょっとした接待でも利用できる店構えとなっている。
店の造作は「江戸商家」をモチーフにしており、木造り感覚でシックな内装をアピールしている。
そして、客席もカウンター、テーブル、座敷と、小人数でも多人数でも利用できる間取りになっており、空間の広さが感じられる。
「出店当初から大人の居酒屋、ゆったりとくつろげる店造りをコンセプトにしてきていますし、料理メニューの面でもいわゆるニュー居酒屋チェーンとは異なった手づくりの味、おふくろの味、地方の味みたいな形でラインアップしてきていますから、ある程度のグレードの高さで満足していただいていると思います」(本部)。
たしかに、「藩」の場合は若者主体の居酒屋チェーンとは異なって、ゆとりがあり、グレードの高さが感じられる。店によっては全席和室スタイルで、くつをぬいで上がらなければならないという形態もあり、うまい酒、うまい料理を食べさせるという自信のほどが感じられる。
これを出店一号店の銀座西口店でみてみる。同店は一五〇席のキャパシティがあり、夜は一・五回転する。客層は四〇代のサラリーマンが中心であるが、二年前から女性客も増え、男性七割、女性三割の比率。
客単価は三八〇〇円。料理六五%、アルコール三五%のウエートであるが、アルコールは日本酒が二〇~三〇%を占める。ビールが五〇~六〇%。
居酒屋共通の構成比といったところであるが、アルコールはビール、日本酒のほかに、ウイスキー、焼酎、ワインもあるので、全体からみれば日本酒のウエートは高いといえる。