デリバリー「寿司」 すし浪漫=後発のノウハウに注目、目標月商1000万円

1996.09.09 109号 18面

デリバリーずし店八軒がしのぎを削る東京・練馬区光が丘地区に、このほど新進の「すし浪漫」が参入した。一号店を激戦地区に構え、トップセールスを樹立次第チェーン展開に乗り出す。目標月商は一〇〇〇万円だ。

同社は業界最後発。それだけに既存ノウハウのアレンジに自信を持つ。迅速デリバリーと低価格、そして接客サービス力が売り物だ。迅速デリバリーはメニューの作り置きがポイント。他社のような安易なものではない。二~三人前、四~六人前、二通りのパターンを設け、それぞれの共通ネタは前もって作り置きする。

このノウハウのポイントは保冷だ。そのままだと品質劣化を招く。冷蔵庫だと冷えすぎる。対応策は、作り置き入りのおけ、氷入りのおけ、空のおけを順に重ねるもの。乾燥防止はもとより程良い保冷で三時間程度の作り置きが可能。過剰オーダーの懸念は皆無という。

地図の見方、伝達にも一工夫ある。信号、交差点などの要所を暗号化。顧客管理システムにオーダー先の電話番号を入力すると、商圏内の住所が暗号で表示される仕組みだ。

これらの工夫でデリバリーを効率化。三〇分内三軒の持ち回りを可能としている。いまのところ商圏二キロメートル、社員二人・アルバイト五人のテスト展開で月商五〇〇万円。

従来のやり方をアレンジした同店のノウハウは数えきれない。月商一〇〇〇万円に向けたスタートはこれからが本番だ。

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