新方式「加圧」で、大人世代は短く、痛くない筋トレを

2004.08.10 109号 3面

筋肉は年齢に関係なく、何歳になってもトレーニング次第で増やすことができるとされる。血管や肌・骨などは、良い生活習慣を保つ以外に積極的強化は難しいことを考えると、心強い話だ。適正な筋肉が維持できていれば、加齢やケガによる関節損傷もカバーできたり、基礎代謝が上がって多くの生活習慣病を予防することができる。

しかし問題はその方法。これまではそれなりにハードなトレーニングをしなければ筋肉の増強は望めなかった。筋肉は破壊と修復を繰り返さなければ増加せず、このことを「超回復」と呼ぶ。だから数日後に起こるあのツライ筋肉痛(修復時に起きる痛み)にも耐えられる人しか、挑戦することはできなかった。さらに、きついトレーニングは関節にも負担がかかり、逆にケガを招くリスクもある。

ところが、最新の科学ではこの常識を打ち破って筋肉を増強する方法が登場した。「加圧トレーニング」と呼ばれる方法がそれだ。発案者の(株)サトウスポーツプラザ・佐藤義昭代表取締役に説明してもらおう。

「“加圧トレーニング”とは腕と脚のつけ根を専用のベルトで締めて、血流を適度に制限し軽い運動を一〇~二〇分行う方法です。“止血”ではありません。適度というところがポイントです」。

そのことにより身体にはどんな変化が起こるのか。「ベルトで締めた箇所より先の部分には血液が入る量、出る量ともに制限されます。血液は行き場を求めて、身体のあらゆる部分で毛細血管(いま枯れている部分と、新生血管の両方)を伸ばします。また、擬似的なものですが、緊急事態と脳の視床下部はとらえ、成長ホルモンを分泌します」。

その後、ベルトをゆるめ除圧して、逆に血液の流れを豊かにする。「この相乗効果は、普通のトレーニング時にも筋肉の収縮と弛緩として現れます。加圧トレーニングは、こうした過程を強調したもの。数時間のハードなトレーニングをしたのと同じ結果が短時間で得られるのです」。重い負荷を長時間かけているわけではないので、筋肉の破壊も少なく、関節も痛めにくい。

血流が良くなったこと、成長ホルモンが分泌したことは、血流を制限した部分だけに影響するのでなく、全身に及ぶ。だから筋肉の増加だけでなく、免疫力向上や循環器系疾患の改善にも役立つ。このことから、加圧トレーニングは、平成18年からスタートの東京大学医学部付属病院の「22世紀医療センター」にも取り入れられるという。

◆筋トレ時の強い味方はやっぱりアミノ酸

筋トレの成果をより強化する栄養素としては、やはりアミノ酸に着目したい。

運動する前の30分から1時間前に取ることで、疲れのもとである乳酸を抑え筋肉疲労を起こりにくくする、筋肉の傷つきやすさを抑制する、持久力を高める-など、さらに運動の30分後に取ることで筋肉の修復を早めることが期待できる。特に話題のBCAA(分岐酸アミノ酸)、バリン・ロイシン・イソロイシンが、筋トレ時の強い味方といえる。

アサヒフードアンドヘルスケア(株)の『スーパービール酵母アミノゲット』は、もともとアミノ酸が豊富なビール酵母に、BCAAを含む6種類のアミノ酸を強化。3種類のビタミン(B1・B2・C)、燃焼をアシストするL-カルニチンも配合した。「年齢にかかわらず、スポーツをもっと楽しみたい人、運動を心がけることで健康に気をつけたい人にお勧めです」という。

○『スーパービール酵母アミノゲット』600粒2700円(税別)

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