足の裏は第2の心臓『百寿会の集い』から
“病気になる前に、病気にならない身体をつくり、健康のままで百歳を迎える”ことを目的に昨年7月に発足した百寿会(日比孝吉理事長、事務局=名古屋市天白区、052・836・4364)が先頃、名古屋市内において第一回『百寿会の集い』を開催し、メンバー同士大いに情報交換を行った。最初の講演テーマ、愛知県がんセンター研究所・富永祐民所長の『生活習慣病とガン予防』 については一~三面で詳しく紹介した。ここではさらに実技型講習で大いにわかせた(株)文化創作出版・行本昌弘代表取締役の『万病を治す奇跡の健康法 官足法』の講話から『集い』会場の盛り上がりをレポートしたい。
一五年前に官有謀著『足の汚れ(沈殿物)が万病の原因だった』を発行して以来、台湾出身の官先生と全国のセミナーを回り、三万人くらい、本数にして六万本くらいのみなさんの足を触ってまいりました。本日は、特に健康については人一倍、自己管理に熱心で好奇心の強い百寿会の会員さんにお話できるとあって、嬉しいですね。
さて“足の裏は第二の心臓”とよくいわれます。いくら解剖しても臓器の一つもない足の裏がどうしてそういわれるのでしょうか。本物の心臓の仕事から考えてみましょう。人間は唯一、二本足で立って歩く動物です。前足が発達して手になり、この手を使うことで脳が発達して地球を征服するまでになった。そうやって立ち上がって歩いている人間の身体は、頭から心臓まで、心臓から臓器の切れ端まで、そこから膝まで、膝から足先までと大体四分の一ずつとなっています。実はこの心臓の位置というのが大変重要なんですね。
心臓はそこで何をやっているかというと、一番大切な血液を循環させる役割をしています。一分間に七二回の収縮・拡張運動を繰り返して六〇〇〇㏄もの血液を全身の細胞に送り出しているんですね。血液が流れる血管には三つの流れがあります。一つめは新鮮な酸素と栄養を運ぶ動脈、二つめはその酸素や栄養を細胞に渡して炭酸ガスや老廃物などの汚れを受け取る作業をする毛細血管、三つめがその炭酸ガスや老廃物をろ過・解毒・再生する腎臓や肝臓まで運搬する静脈です。第一の心臓は収縮を繰り返して血液を全身に送り出す。足の裏は第二の心臓として血液を正常な状態で送り返す。健康体ならこの作業がキチンと行われているわけです。
しかし人間はほっておくとだんだん老化する。老化とはどうやって始まるのか。まず、血液の循環が悪くなって代謝が衰えるとそこから老化が始まる。心臓から一番遠くて引力の影響を最大に受けている場所に位置する足の裏は、最も汚れた血液が溜まりやすい。さらに細い毛細血管が縦横無尽に走っているので少しの障害でも詰まりやすい構造になっているんです。
官足法の足の地図はツボではなく反射区を描いています。ツボは神経と神経の交差点、対して反射区は臓器や器官に対応する末梢神経の束が足の裏に集中しているという考え方から作られたものです。ですから一点でなくエリアで考えればいい訳で、そんなに神経質にならなくていい。このやり方で足をもむと、まず血液循環が良くなることであらゆる臓器の負担が減る、次に反射区の関連のある器官と生理機能が刺激を受けその部分が活性化する、さらに血管にはリンパも沿っているので身体の抵抗力を受け持つリンパ系統も働きが活発になる。一石三鳥の健康上の効果があるんです。
足もみは手でやってもいいんですが、より力を伝えるにはこの健康官足棒を使います。それから大小様々のデコボコのついた官足法足踏板を踏んでみて下さい。「イターイ!」ですか。最初はそうでも、健康体になってくるとこれが全く痛くなくなるんですよ。子供の頃は裸足で河原を歩いても平気だったじゃないですか。なぜ、それがいま大人になってできないのか。
循環が悪い老化した足は冷たくて硬い。だから硬いものに乗っかれば神経を直接刺激するから当然痛い。足もみで赤ちゃんのような温かくて柔らかい足に戻せば、痛くない。こうした状態に保っていれば老化が止まっているということなんです。
土踏まずがキチンとあることも大事ですが、これも足もみで作れます。きんさん、ぎんさんの足の裏を私は克明に見せていただきました。すぱっとキレイに抜けていましたね。長生きするにはキレイな足と土踏まずが必要です。