おはしで防ぐ現代病:びっくり健康「ドナリエラ卵」

1999.06.10 45号 14面

一九九一年からチェルノブイリで被爆した子供たち、一○○一名がイスラエルの国立ハダサ病院で治療を行ったところ、一人の発がん者もなく健康を回復したという。その治療で用いられたのが天然βカロチン“ドナリエラ”で、昨年イギリスの有名医学誌でも発表された。このドナリエラについて、純粋完全管理培養に成功したワイツマン研究所と共同研究を行った(株)日健総本社に聞いた。

ドナリエラとはイスラエルの「死海」に住む微細藻。そもそも死海は、塩分濃度を三五%(海の一〇倍)含むため、生物は生息しないと考えられていた。「ところがこの塩湖が、しばしば赤く染まることがあるのです。その正体こそドナリエラ。過酷な環境下に生きるドナリエラはさまざまな特徴を備えており、強い日差しから自分の身体を守るために天然のβカロチンを大量に作り出す。それがときに赤く見えるという訳です」。

現在、飲料水や食品などに用いられているβカロチンというのは、そのほとんどが合成品。アメリカのFDA・国立がん研究所によると、合成のβカロチンは、がんに全く有効性が認められないどころか、摂り続けると摂らなかった人より三○%も発がん率が高まると発表された。「イスラエル産のドナリエラは藻体そのままを製品にすることで、ニンジンの約一〇〇〇倍もの良質な天然βカロチンをはじめとする必要な栄養素を身体に取り入れることができる」という。

このドナリエラを飼料にした鶏の卵も登場している。昨年12月に発売された、ジャスコ(株)(フリーダイヤル0120・054845)のPB商品「ザ・セレクトドナリエラ卵」(一○個入り二五八円)には、天然βカロチンが通常の卵の一○倍入っており、コレステロールを約三○%少なくし、サルモネラ菌の発生を抑制する作用もある。すでに応用商品として洋菓子などに用いるメーカーも出ている。

▽ドナリエラに関する問い合わせ=(株)モノダスサンコー(担当 佐藤)03・5243・8551

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