食材トレンド:808ファクトリー・植物工場産レタス 洗わないでOK!鮮度と保存が長持ち

2018.04.02 470号 16面

 生鮮食材の仕入れは飲食店の生命線。高品質、安定供給、価格安定の通年維持が求められるのが「葉野菜」で、それらを確保するのは難しい。天候不順で不作になると、品質劣化と価格高騰のダブルパンチをくらい、予定していたメニュー設計がもろくも崩壊する。そんな悩みを解決するのが「808ファクトリー」の「植物工場産レタス」だ。従来よりも格段に進化した水耕技術により、使い勝手と付加価値が飛躍的に向上。外食中食市場から引き合いを増やしている。

 ●味覚と見栄えもアップ! 無農薬で安全と簡便を両立

 「808ファクトリー」の強みは、清浄を追求した密閉空間で水耕栽培を行っていること。土耕やハウス水耕とは異なる精密な生産管理により、雑菌と害虫を遮断。その効果として「理想的な品質育成」と「安全な無農薬栽培」を実現し「洗わずに食べられる」という利点を訴求。急速に人気を集めている。

 何より味が良い。(1)水耕溶液は南アルプスの伏流水(2)湿度・温度・二酸化炭素濃度の最適化を徹底(3)最新鋭のLED光を照射するなどして、ストレスフリーの栽培環境を整備。その結果、通常栽培よりも「光合成速度が倍以上」となり「糖度も高くなる」というわけだ。

 ここまで健康的に育つと鮮度維持にも実力を発揮する。無農薬かつ雑菌を抑制している分、経時劣化への耐性が育まれ、「通常より日持ちが倍」(青果卸)と評されるほど鮮度が長持ちする。この利点は在庫管理や食材ロスに悩む飲食店にとってうれしい限りだろう。

 現在の生産品種は、フリル、シルク、グリーン、ロメインのレタス4種。静岡県焼津市に設けた日本最大級の完全人工光型植物工場では1日2万株の収穫・出荷を可能とし、年間通じて計画供給かつ固定価格を両立している。静岡県内では青果売場の定番商品として普及しており、使い勝手に着目した業務用ユーザーからの反響も好評で、ベーカリー、惣菜ベンダー、焼肉店などで活用が増えている。

 昨今、東名阪からの問い合わせが増えているため、今後、販路拡大を念頭に工場増設に乗り出す意向だ。

 ●808ファクトリー 植物工場産のメリット!

 (1)完全人工光型植物工場 密閉空間で雑菌と害虫を遮断

 (2)無農薬で栽培環境を最適化 安全かつ理想的な品質を育成

 (3)ストレスフリーで味覚向上 光合成速度と糖度がアップ

 (4)健康優良で劣化耐性も抜群 鮮度が長持ちしロスを防止

 (5)洗わずに提供できる!異物混入を防止、仕込みを合理化

 (6)計画的に原価と品質を管理 不作や高騰のリスクを回避

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